撮影後にピント合わせできるカメラ「Lytro」の第一印象--ソフトウェアが鍵に - (page 2)

CNET News staff  翻訳校正: 川村インターナショナル2012年03月05日 07時30分

 簡単なスナップ撮影以上のものを求めるなら、このカメラには光学8倍ズームを利用できるクリエイティブモードがある。デフォルトモードで使えるのは3倍ズームのみで、機能は初期設定の範囲に限定されている。クリエイティブモードでは、近距離の被写体に焦点を合わせるマクロ撮影や背景をぼかしたポートレイト撮影、さらには焦点を決めてから、それを変えずにズームインやズームアウトして撮影することが可能だ。

 しかし、撮影した後に手にするのは一般的な写真ではない。それは、Lytroが「Living Picture」(生きた写真)と呼ぶもので、Lytroのソフトウェアを使ってその画像の焦点を何度でも調節できる。写真の好きな領域をクリックすれば、その部分に焦点が合う。これによって、写真にはほかでは得られないレベルの双方向性がもたらされる。

 Lytroでの撮影や、画像の処理と使用には、ソフトウェアの果たす役割が大きい。普通のデジタルカメラで生成されるのは、さまざまな画像編集プログラムで処理可能なJPEGファイルやRAWファイルだが、Lytroが生成するのは、LFPファイルだ(基本的にRAWファイルに相当)。LFPファイルの場合、カメラから画像をアンロードしたり、共有用に処理するためにはLytro専用のソフトウェアが必要になる。これにはメリットとデメリットの両方がある。

 メリットは、ユーザーがLytroカメラで撮影したオリジナルの画像データを扱うため、Lytroは新しい編集ツールを追加したり、Living Pictureを処理する別の方法を開発したりし続けられることだ。これは、今撮影した写真が、将来的に改善される可能性を秘めているということでもある。ソフトウェアが良くなれば、撮影した画像も良くなる。その分かりやすい例として、現在のソフトウェアではすべてに焦点を合わせることはできないが、Lytroによれば、2012年前半に行われるアップデートによって、それが可能になるという。別のソフトウェアアップデートでは、視点移動機能が追加され、画像をクリックし、ドラッグするだけで、写真のアングルを少し変えられるようになるだろう。それを何度かくり返すことで、3D効果が実現できる。

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