Bloombergは先週、GameStopやGap、NordstromなどがFacebookストアを開設し、過去1年にそれらを閉店した記録をまとめた記事を発表した。
大手ゲーム小売店GameStopが2011年4月にFacebookストアをオープンしたとき、同社のEコマース担当バイスプレジデントはその動きが当然のことだと考えているようだった。
Bloombergによると、多くがこの流れに同意し、投資家の中には、FacebookはAmazonやPayPalに恐怖を抱かせる魔力を持っていると考える者もいたという。また、あるビジネスコンサルタント企業は2011年1月、Facebookなどのソーシャルネットワークを通して販売される物理的な商品の売上高が2015年までに50億ドルから300億ドルに拡大すると予測したという。
もちろん、Facebookは全力を尽くして、そうした騒ぎを煽った。Bloombergによれば、Facebookは非常にソーシャルな体験なので、自然とショッピングモールの要素を帯びている、と同社の事業開発担当ディレクターであるDavid Fisch氏は述べたという。
しかし、Bloombergの記事は、友達との時間の過ごし方は多種多様で、そのすべてが買い物につながるわけではないのかもしれない、と示唆している。
Bloombergが引用したForrester ResearchのアナリストであるSucharita Mulpuru氏は、「Facebookが新たな目的地やストア、および人々が買い物をする場所に変わるという期待は大きかった。しかし、それはバーで友達と一緒に時間を過ごしている人に商品を売ろうと試みるに等しいことだった」と話している。
GameStopは買い物客に商品を購入する「複数のチャネル」を提供するという理念を掲げていたが、Facebookストアは単に不必要なチャネルだったというだけかもしれない、ということも要因になった可能性がある。
Bloombergは、GameStopサイトでの買い物自体が既に十分に容易であり、顧客がFacebook経由で買い物をしなければならない実質的な理由はなかった、というGameStopのマーケティングおよび戦略担当バイスプレジデントであるAshley Sheetz氏のコメントを紹介している。GapもBloombergに対し、顧客は同社自身のサイトで買い物をすることを好んでいる、と述べた。
小売業者は今後もFacebookに広告収益をもたらし続け、Facebookのページを維持し続けるだろう、とBloombergは述べている(GameStopのSheetz氏は「われわれにとって、Facebookはお得情報を顧客に伝える手段であり、販売活動を行う場所ではない」と話した)。また、Bloombergによると、Gapは今後再びFacebookストアを試すことについて、あらゆる選択肢を残しておく考えだという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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