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飲食店とユーザーの両者を幸せにする--写真共有「miil」がグルメぴあと連携

岩本有平 (編集部)2012年01月30日 10時00分
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 FrogAppsは1月30日、iPhoneアプリ「miil」のメジャーアップデートを発表した。

 miilは食事の写真を撮影し、フレームや明るさ、色温度をタッチ操作で調整。コメントと飲食店のジャンル、店舗情報を入力して投稿できるサービス。TwitterおよびFacebookのアカウントと連携しており、それぞれのソーシャルグラフ上の友人、miil上での友人と投稿内容を共有できる。

 今回のアップデートに合わせてグルメぴあネットワークが運営する飲食店情報サイト「グルメぴあ」と連携する。これまで店舗情報にはfourquareのスポット情報とユーザーが独自に登録していたスポット情報を利用していたが、グルメぴあの店舗情報を追加することで、情報の精度を高める。「口コミで重要なのは、誰の口コミかという“Who”の部分。そこを担保するのは(miilのような)ソーシャルなサービス。だがソーシャルなサービスだけでは絶対的な情報にはならない。そこにグルメぴあが持つ、飲食店の正しい情報を結びつけていく」(FrogApps代表取締役の中村仁氏)


FrogApps代表取締役の中村仁氏

 今後はmiilからグルメぴあの店舗ページへアクセスできる機能を実装するほか、コンテンツ、マネタイズなど、広い範囲で協力関係を作っていく。「例えばクーポンにしても、ほかのサービスより一歩進んだことができる。今はクーポンと言えば“ばらまき”しかできないが、(miilを使えば)自分の店舗に合った客層にクーポンを渡すという仕組みもできる」(中村氏)

 また、これまで採用していた写真のフレームを、特殊効果をつけるフィルター4種類に一新。フィルターを使って、明るさや色温度に加えて、写真の背景ボケを強化したり、トイカメラ風に周辺光量を落としたりといった効果をつけることが可能だ。フィルターの開発には、Twitterクライアントの「Twit」やiPhoneアプリを開発するCHEEBOW氏、iPhoneアプリ「CAMERAtan」を開発するMorokoshiMan氏らが協力。今後は、miilに興味のある開発者とコラボレーションして新しいフィルターを提供することも検討する。

  • 「miil」で画像を加工しているところ。フィルターでさまざまな効果をつけられる

  • 加工後はコメントや店舗情報と共に写真を投稿できる

  • 今回のアップデートによってグルメぴあの情報と連携した

 リリースから約3カ月を迎えたmiil。ダウンロード数は3万弱だが、アクティブユーザー(FrogAppsでは、アプリを立ち上げるだけでなく、実際に写真の投稿までを行ったユーザーをアクティブユーザーとしている)は月次で35%、日次でも15%近い状態をキープしているという。

 miilでは、飲食店での外食だけでなく、自宅や会社での食事も投稿できる。実は投稿の25%が自宅での食事なのだという。「ときどきの外食ではなく、1日3食、365日が全部記録されるサービスにしたい。そのために、自宅や会社ではGPSの情報をつけずに投稿できる仕組みをつけた。自宅の食事と外食の写真が同時に投稿されるサービスは他にないのではないか」(中村氏)。位置情報、ソーシャルグラフ、外食だけでない毎日の食事というデータが集まることで、これまでのサービスにはなかったデータベースを持つことも可能になる。

 食事の写真に限定しているため、多くても1日3回しか投稿できないことでコミュニティが寂れるのでは? という懸念もあったという。しかし、「結果的によかった。我々が狙うのはギークではなく一般の人。彼らにとって料理ほどログを取るキューに最適なものはなかった」(中村氏)のだそうだ。

 米「FoodSpotting」をはじめ、「Spoon!」「MogSnap」「SnapDish」「Foodrop」など、料理の写真とスポット情報を共有するサービスは、ここ最近数多く登場している。しかしFrogAppsでは、これらのサービスをあまり競合として見ていない。

 「最近では食べログの騒動もあったが、5つ星で評価する仕組み自体がそもそも破綻している。これからスタートするという新しい店が、主観でつけられた星1つの評価を背負っていくのは不幸。我々はソーシャルグラフとその上に乗るライフログを使って、飲食店とユーザー、両者に幸せな出会いを作っていきたい。miilの行き着くところはただの写真共有ではない」(中村氏)

 一般的な飲食店情報サイトでは、広告での告知や予約機能、クーポンなど、店舗への送客に向けた機能は備えているが、リピーターを作るための仕掛けを作ることは難しい。中村氏はここに、miilを生かしていきたいと語る。

 「とある調査では、飲食店に初めて来たユーザーの15%が常連になり、2回目の来店では30%、3回目の来店では75%が常連になるという。こういったところをいかに可視化して、施策を打てるかが重要。ネットからスタートした人の皮膚感覚では分からないのではないか」(中村氏)。西麻布の「豚組」、六本木の「豚組[しゃぶ庵]」などの飲食店を手がけてきた中村氏は、「飲食の現場を10年やってきた人間だからこそできることをしていきたい」と語る。

 FrogAppsでは今後、2カ月程度の期間ごとに機能追加を進める。また今後はFacebookやTwitter以外のソーシャルサービスとの連携も検討している。

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