ラスベガス発--Qualcommが米国時間1月10日、当地開催のCESの基調講演で述べたところによると、同社の「Snapdragon」プロセッサはスマートテレビや中国での新しいカラー電子書籍リーダー、拡張現実を提供できる子供向けタブレット、携帯用医療機器を含む多種多様なデバイス新機種に搭載される予定だという。
Qualcommの最高経営責任者(CEO)であるPaul Jacobs氏は2012 International CESの基調講演の多くの時間を費やして、拡大し続けるモバイル業界を称賛し、Snapdragonチップを搭載するさまざまなデバイスを誇示するために多数のゲストを壇上に招いた。
Snapdragonプロセッサを搭載する最初のスマートテレビは2012年中に登場する見通しだ、とLenovoの幹部社員の1人は同イベント中に述べた。
Qualcommは、電子インクと違ってカラー表示と動画再生が可能な「Mirasol」テクノロジを採用した電子書籍リーダーも発表した。Hanvonの同タブレットは2月から中国で販売が開始される予定だ。
Qualcommは次世代医療ツールの開発を目的とする「Qualcomm Tricorder X Prize」も発表した。保健医療の改革を目標とするこの賞は、1000万ドルを提供する。同賞は、個人が自分を診断できる機能を備え、使っていて楽しいツールを開発したチームに授与される。
Qualcommは特に新興市場に力を入れている、とJacobs氏は述べた。同氏によると、新興国の生活は先進国よりもはるかにモバイル中心になっているという。
Qualcommはモバイル分野が1兆3000億ドル規模の業界になり、今後数年間に13億の新たなモバイル接続が発生すると見ている。
2015年、全スマートフォンの約半分が新興市場に出荷されるようになる、とJacobs氏は述べた。それらの国々は価格に敏感な傾向が強いため、比較的安価なQualcommのチップはそこで成功することができる、と同氏は言う。
Qualcommは同社の慈善活動についても宣伝した。例えば、同社はインドのSesame Workshopと提携し、携帯電話を通して教材を提供することによって、子供の予習を支援している。
Jacobs氏はQualcommの「Vuforia」も披露した。Vuforiaはユーザーが見ているものを認識し、その上にバーチャルオブジェクトを重ねる電子アイだ。基本機能は、3Dオブジェクトを活気づかせることである。
Snapdragonプロセッサは300種類のデバイスと現在開発中の350種類のデバイスに搭載される、とJacobs氏は述べた。同氏によると、「Snapdragon S4」はテレビやノートPCを含むさまざまな次世代デバイスに搭載される予定だという。
特集 : 年頭恒例!世界最大の家電ショー 2012 International CES
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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