UPDATE 米Yahooは米国時間1月4日、同社の新しい最高経営責任者(CEO)としてPayPalの社長であるScott Thompson氏を選任したことを発表した。同氏は、9日付けで新CEOに就任するとともに、取締役会に加わる。
Yahoo会長を務めるRoy Bostock氏は4日の声明で、「Scottは、既存の資産とリソースからなる堅固な基盤を足場とし、再び革新を起こして成長を促すという実績をYahooにもたらす。それこそYahooが必要とする要素だ」と述べた。これで4カ月間にわたるYahooのCEO探しが終決した。
Thompson氏は声明で、Yahooの広告主とユーザーの両方に対応することによって「Yahooに新たな成功の時代をもたらしたい」と述べた。声明は次のように続いている。
Yahooには豊富な歴史と堅固な基盤があり、その継続的なユーザーエンゲージメントがわたしの熱意をかき立てる多くの理由の1つである。われわれの株主が望む価値を提供するという究極の目標に向けて、わたしはまず、チーム全体を理解してすべてのYahoo従業員からさらに話を聞き、エンジニアや製品チームと密接に連携し、われわれの製品やサービスを詳しく調査して、7億人を超えるわれわれのユーザーが何を最も魅力的かつ有用であると考えるかについてより深く学ぶことに注力するつもりだ。また、世界中の当社の地域統括者や販売チームとも直接連携して、当社の広告主およびパブリッシャーのニーズをより明確に理解するつもりである。当然ながらスピードが重要だが、われわれは、緊急性と思慮の適切なバランスを保ちつつ、今後の機会と競争上の課題の両方に取り組むつもりである。
Thompson氏は、Yahoo再建という任務にも取り組むことになる。一部の事業を売却した後の状態からの再建となる可能性もある。「(Thompson氏は)当社およびその株主にとって最善の策を見出すための戦略的なレビュープロセスを継続する過程において、取締役会と密接に連携することになる。このプロセスの一環として、Yahooは同社事業の広範囲にわたる機会と、資産の具体的な投資または譲渡を検討している」とBostock氏は述べた。
インターネットの草分け的存在であるYahooは、同社の取締役会が2011年9月にCarol Bartz氏を解任して以来、新CEOと今後の方向性を模索していた。
Thompson氏は以前、eBayのオンライン決済サービスPayPalにおいてシニアバイスプレジデント兼最高技術責任者(CTO)を務めていた。その前は、クレジットカード会社Visa傘下で同社の技術面を担当するInovantにおいて、技術開発を統括するエグゼクティブバイスプレジデントを務めていた。それ以前は、Barclays Global Investorsの最高情報責任者(CIO)だった。
Bartz氏の解任後、Tim Morse氏がYahooのCEO代理を務めていた。Thompson氏のCEO就任後には、Morse氏は最高財務責任者(CFO)としての職務に戻る予定だとYahooは述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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