Research In Motion(RIM)の次期プラットフォーム「BlackBerry 10」は、公開が2012年後半に延期された。同社の経営陣は最新プロセッサのリリースの遅れを理由に挙げているが、Boy Genius Report(BGR)は延期の本当の理由について、RIMが中核となる電子メールおよびメッセンジャーサービスをこの新たなプラットフォーム上に搭載できていない点にあると報じた。
BGRは匿名の情報筋の話として、「RIMがこれを可能な限り延期しようとしている理由はただ1つ、つまり使い物になる製品をまだ用意できていないからだ」と伝えている。
ただしRIMはこの報道を否定している。
RIMは米CNETに電子メールで声明を寄せ、次のように述べた。「決算発表の電話会見で説明したように、この決定がもたらすエンジニアリング上の広範な影響とその他の要因が、BlackBerry 10搭載端末の投入予定時期に大きな影響を与えることになった」
公開延期については、先ごろRIMの経営陣が唐突に発表したことで、投資家の懸念と消費者の不満を招いている。
RIMの社長兼共同最高経営責任者(CEO)を務めるMike Lazaridis氏は、アナリスト向けの電話会見で「われわれを信じて、今しばらくお待ちいただきたい」と述べた。
Lazaridis氏は、同じく共同CEOのJim Balsillie氏による延期の発表を受けて、同社が採用を決定したスマートフォン向けプロセッサが2012年半ばまでリリースされないことを明らかにした。これはデュアルコアプロセッサと電力効率に優れた4G LTE通信チップセットを組み合わせたもので、このプロセッサなしでは顧客が使い慣れているようなBlackBerry体験を提供できないとLazaridis氏は述べていた。
「BlackBerry PlayBook」が発売された際、RIMがこの端末に同社の各種中核サービスを搭載しなかったことに多くの人が困惑した。消費者が電子メールやカレンダー、メッセンジャーといった機能を利用するには、BlackBerryと連携させなければならない。RIMは、これらのサービスをBlackBerry 10端末に実装する方法をまだ見出せていないようだとBGRは報じている。同様に、「BlackBerry PlayBook OS 2.0」を扱う開発者もこれらの機能にアクセスする方法がない。
BGRの情報筋はさらにBlackBerry 10のプラットフォームとエコシステムについて、初期バージョンの「iOS」や「Android」にも劣るものだと述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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