スマホならではの「記憶に残る広告を」--D2Cが戦略語る

 NTTドコモの広告媒体を専売するディーツー コミュニケーションズ(D2C)は、10月19日にドコモのスマートフォン向けポータルサイト「dメニュー」上の広告販売を開始した。広告は11月中旬から掲載されている。

 dメニューは、ドコモがフィーチャーフォン向けに提供しているポータルサイト「iメニュー」のスマートフォン版とも言えるサービス。iチャネルやドコモ地図ナビなど、ドコモの提供するサービスを簡単に探せるほか、利用料金の確認やメール設定などもできる。iモードと同様の課金・認証の仕組みを導入しており、iモードでマイメニュー登録しているコンテンツを、スマートフォンに機種変更しても継続して利用できるのも特長だ。

 2000年の会社設立以来、iモード向けの広告ビジネスを展開してきたD2Cは、そのノウハウをスマートフォンでどのように活かしていくのか。D2Cドコモメディア事業本部サービスサポート部部長の杉本弘明氏に聞いた。

モバイル広告は記憶に残らない

 D2Cでは現在、dメニュー内の「メニューリスト」と「ピックアップ」(ゲーム・女子部)ページに掲載されるピクチャ広告と、検索結果ページに掲載されるリスティング広告を販売している。掲載を開始してから約3週間が経過したが、「CTR(広告のクリック率)は想定していたよりも高い」という。コンテンツとしてはゲームやデコメに対する広告主のニーズが高く、今後は電子書籍や動画サービスの出稿も増えてくると同社では見ている。

  • dメニュー上の広告掲載イメージ

 とはいえ、フィーチャーフォンと比べるとまだまだスマートフォン利用者は少なく、広告の売上も「10分の1に満たないのが現状」だという。「いまはまだフィーチャーフォン向けの顧客がメインで、まさにスマートフォンへの移管作業をしているところ。そこが増えてくるとスマートフォン向けの出稿も増えてくる」(杉本氏)

 dメニューではスマートフォンならではのリッチ広告も展開していきたいと杉本氏は話す。「(フィーチャーフォン向けの)モバイル広告は記憶に残りづらかった。テレビCMだと話題になることもあるが、モバイル広告が話題に挙がることはほとんどない」。

 現在提供されているスマートフォン広告の多くが小サイズのバナー広告であることから、ユーザーへの訴求力も低いと指摘。「dメニューではそこを解決したいと思っていて、まずは広告サイズをできるだけ大きいもの(横320×縦100ピクセル)にした。今後はさらに、iAd(アップルのモバイル広告)のようなユーザーが楽しんで記憶に残るような広告を展開したい」という。

スマホでは広告展開も多様化

 ドコモのフィーチャーフォンでは、ネットを利用する際の入り口として、まずiモードへアクセスするという流れを作ることができたが、スマートフォンでは、ユーザーごとに好みのブラウザアプリを利用したり、Yahoo! JAPANやGoogleなどをスタートページに設定したりと、どうしてもアクセス先が多様化してしまう。


D2Cドコモメディア事業本部サービスサポート部部長の杉本弘明氏

 これについては「iメニューと同じようにdメニューもメディアパワーを持つことを信じているが、一方でスマートフォンではユーザーが分散される可能性もあるので、現在ドコモと共にdメニュー以外での広告展開についても検討している」という。

 例えばdメニューと同時に提供を開始した、ドコモ直営のコンテンツマーケット「dマーケット」内のアプリ紹介ページ「アプリ&レビュー」での広告展開だ。「スマートフォンでアプリ市場が生まれたことで、これまでiメニューではコンテンツを提供してこなかった個人開発者の方などもどんどん増えている。これまでは比較的大規模企業向けに商品を提供していたので、今後はアプリ事業者をどのように取り込んでいくかが課題」(杉本氏)。

 さらに将来的には、生活に役立つ情報を配信するサービスと連携したインタレストマッチや、位置連動型広告の提供も視野に入れている。「よりスマートフォンに適したクリエイティブを作りながら、スマートフォンならではの広告配信方法をすることで、幅広い広告主のニーズをとらえていきたい」(杉本氏)。

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