Fortinetが米国時間12月6日に発表した調査結果によると、Googleの「Android」を狙ったマルウェアの数は、2010年と比較して2011年には90%増加したという。それに対し、Appleの「iOS」を標的にしたマルウェアは、2010年から25%の増加にとどまったという。
Fortinetは、Androidが大きな標的となっている理由を2つ指摘している。
Androidはここ1年で市場シェアを大きく伸ばし、iOSやNokiaの「Symbian」、Research In Motion(RIM)の「BlackBerry」などのモバイルプラットフォームをしのいでいる。最近のGartnerのレポートによると、スマートフォン市場におけるAndroidの世界シェアは52.5%になるという。スマートフォンOSのリーダーとして、Androidは自然とサイバー犯罪の大きな標的となっている。
一方、Googleのオープンな開発プラットフォームが、マルウェア作者にとってAndroidを魅力的なものにしている要因になっているという。
Fortinetのシニアモバイルアンチウイルス研究者であるAxelle Apvrille氏は声明で、「FortiGuard Labsは、iOSに比べて約5倍の数のマルウェアをAndroid OSで発見した。この不均衡の理由は、AppleがiOSアプリの開発と配布を処理している方法にあるとわれわれは考えている。アプリをダウンロードできるようにすることが非常に簡単なAndroidに対し、iOSでは、開発者はアプリを『Apple Store』に置く前にAppleの厳格なスクリーニングを通過させる必要がある」と述べている。
Fortinetは、iOSがマルウェアとまったく無縁ではないことも調査で指摘している。Fortinetは、例として、特にジェイルブレイクされたiPhonesを標的とする「Eeki」を挙げている。ただし、Appleが採用しているより閉じたアプローチにより、セキュリティ上の脅威から標的にされることが少なくなっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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