これは一見常軌を逸しているように見えるかも知れないが、ひとまず読んでみて欲しい。まず、ヘアデザインの技術には、洗練された数学がある。わたしはこの分野で短期間働いていたのだが、本当に楽しんだ。この業界では現実の問題(一部の問題は、他の問題よりも大きい)を抱えた現実の人々を扱うというだけでなく、自分のしたことの結果がすぐに現れる。黙って梯子を外されるのを待っていなくてもよいし(ITやコンサルティングの業界では不可避のことだ)、予算の制約を考える必要もないし、ぞっとするような瞬間も、クラウドもない。
わたしはこの項目をを入れるのを、我慢できなかった。本当に足を洗ってルーツに立ち戻り、農業をやりたいという読者の数からして、この職業は本記事を締めくくるにふさわしいものだろう。農業は職業の歴史から見れば、もっとも実りある職業の1つだと言えるかも知れない。もちろん仕事は大変であり、収入も少ない。しかし、自分を生き返らせるにはいい方法だ。土を耕して生命をつなぐものを作る、これ以上のことがあるだろうか。ただし、この道を選ぶのであれば、まずしっかり貯蓄しておくことを強く勧める。なぜなら、土地の恵みでは金銭的に豊かにはなれないからだ。精神的には豊かになれるかも知れないが、銀行口座を豊かにするのは難しいだろう。
当然ながらこれらのアイデアはみな主観的なものだが、誰もがIT以外にも頼りになるスキルを持っているものだ。そのスキルが、市場価値が高いものではなく、高い利益を生むものでもなく、扱いやすいものでもないとしても、ITやコンサルティングがだめになった時でも頼れるものがあるはずだ。ひょっとしたら、必要なことは、しばらくこの業界から離れることだけかも知れない。数年間農業をやって、必要ならIT業界に戻ってきてもいい。心配しなくても、管理者の仕事も、コンサルティングの仕事もなくなりはしない。おそらく遅れを取り戻すのに苦労するだろうが、思うほどの時間はかからないはずだ。
この記事で挙げたのは、可能性のごく一部であり、他にも多くの可能性がある。IT業界を離れようとする人に向いたキャリアには、ほかにどんなものがあるだろうか。読者の中に、他の業界に行って、またIT業界に戻ってきた人はいるだろうか。コメント欄で意見を聞かせて欲しい。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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