Gartnerは同社の年次シンポジウムである「Gartner Symposium/ITxpo」において、2012年に注目すべき10の戦略的ITトレンドを明らかにした。そのなかで、クラウドコンピューティングに対する評価が、議論を呼びそうなほど低くなっている。
2011年10月17日の夜、フロリダ州オーランドで開催されたGartnerの年次シンポジウムのなかで、GartnerのアナリストであるDavid Cearley氏は、IT分野における目まぐるしい変化に振り回されているITリーダーたちを前にして、2012年に世界に影響を与えるであろう10のトレンドを紹介した。なお、Cearley氏はGartnerのフェローであり、同シンポジウムのキックオフにも協力していた。
Gartnerのシンポジウムにおいて恒例となっているこの講演は、常に参加者たちの人気を博している。というのも1年後の未来を高所から見渡すためのヒントが散りばめられているためだ。このシンポジウムでは、IT業界の役員向けに膨大な量の調査結果や統計資料が提示される。このため、事前にちょっとした概観を把握しておくために、この講演が活用されているわけである。
以下は、2012年において重要となる10のトレンドと、Cearley氏が説明した各項目のポイントである。
IT部門は、PC寡占時代からポストPC時代への変遷を想定しておくことになる。つまりWindowsというプラットフォームは、唯一の選択肢ではなくなり、IT部門がサポートする必要のあるさまざまな環境のうちの1つでしかなくなるというわけである。
複数のOS上で稼働し、さまざまな画面サイズを考慮したユーザーインターフェースを構築する際、アプリケーションからのデータフィードを受け取り、ターゲットデバイス上で利用できるよう、そのデータを変換する新たなツールが必要となる。・・・こういったことを自動的に行う方法はない--適切なアウトプットをデザインするには、エンジニアリングスキルが必要となるのだ。
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