販売台数や重要性が低下しているにもかかわらず、AppleはiPodの廃止やiPodラインの縮小を行う気配をほとんど見せていない。実際のところAppleは、iPodのモデルを廃止したことは、同製品の発表以来一度もない。少なくとも、より新しいデザインで置き換えることなく廃止したことはない。iPod classicは人気の高いiPod touchによって置き換えられる可能性が高いという意見もあるが、それはまだ現実になっていない。
だが、Appleは進化の名の下にさまざまなものを廃止することで有名な企業である。フロッピードライブでもそうしたし、今は「MacBook Air」の光学ドライブとハードディスクドライブに関してまた同じことをしているところだ。ここ数年間の最新iPodラインを見ると、胸が踊るようなものはすべて最上位モデル、つまりiPhoneに近いiPod touchに搭載されているとも言える。
しかし、以前より販売台数が減少し、機能の進化が停滞しているとはいえ、iPodは人々をAppleの製品エコシステム内に引き込み続けている。10月に行われたAppleの「iPhone 4S」発表の場で、最高経営責任者(CEO)のTim Cook氏はそのことをほのめかし、新しいiPodの購入者の半数「近く」が初めてiPodを買う人だと述べた。Appleは「Mac」についても同様の数字を示しており、最近のMac購入者も約半数が初めて購入する人だと話している。
われわれの知るiPodがなくなる日が訪れるのは間違いない。だがそのときが来ても、今の製品とまだ見ぬ製品の基盤構築に寄与した製品として、iPodを振り返ることができるだろう。その価値は販売台数単独よりも数値化するのが困難なものだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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