Googleは米国時間10月10日、Google自体が強く認識しているJavaScriptの欠点を克服することを目的としたウェブアプリケーションプログラマー向けプログラミング言語「Dart」の「初期プレビュー版」を発表した。
プログラマー兼プロジェクトリーダーであるLars Bak氏は10日、デンマークで開催されたGotoカンファレンスでの講演とブログ投稿において、同プロジェクトの詳細を明らかにした。Dartは、構造化されていない小規模なプロジェクトから、「Gmail」や「Google Docs」のような大規模で複雑なプロジェクトにいたるまでのすべてを対象とする。
Bak氏は10日のインタビューで、「ウェブを徐々に改良することを目的とするならば、(新しいプログラミング言語を含めて)革新していかなければならない」と述べた。
またGoogleは、Dartプログラムを記述するためのオープンソースツール、サンプルコード、およびチュートリアル、サポートソフトウェアのライブラリ、Dart言語仕様、ディスカッションフォーラムを含む、Dart言語サイトも発表した。
以下は、Dartの設計目標に関するBak氏の簡単な説明である。
- ウェブプログラミングのための、構造化されているが柔軟性の高い言語を作成する
- Dartを、プログラマーにとってなじみやすく自然で、習得しやすい言語にする
- Dartが、小型の携帯端末からサーバサイドの実行にいたるまで、すべての最新のウェブブラウザおよび環境において高い性能を実現できるようにする
Dartは、1人のプログラマーによる、特に構造を意識しないプロジェクトから、コード内にプログラマーの意図を記述する為に定型が必要となる大規模プロジェクトまで、広範囲にわたる開発作業を対象としている。Dartにはこのような広い範囲のプロジェクトをサポートするためのオプションが用意されている。つまり、プログラマーは型を定義せずにコードを記述し始めて、後で必要に応じて型を追加することができる。Dartは大規模なウェブアプリケーションの記述に非常に適したものになるとわれわれは考えている。
Dartプログラムは、Dart仮想マシン内で動作可能となる予定である。Dart仮想マシンとは、基本的には、プログラムを実行するためのコンピュータとして動作するソフトウェアのレイヤである。Dartをサポートしないブラウザ向けに、DartコードをJavaScriptコードに変換するコンパイラを使用して動作させることもできるようになる予定だとBak氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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