使用を開始する際には、付属のCD-ROMを挿入してドライバのインストールをしておく必要がある。CD-ROMドライブのないノートPCでは、あらかじめCD-ROMがあるPCで中身をUSBメモリなどでコピーしておけば使える。
ThinkVision LT1421はもともとThinkPad向けの周辺機器だが、実際にはThinkPad以外のWindows PCでも使える。Windowsをクリーンインストールした自作PCで試してみたが、何の問題なく付属ドライバーソフトのインストールが可能で、使用にも問題はない。
ドライバに関しては正規では付属のCD-ROMからインストールするのが正しいが、DisplayLinkのウェブサイトのほか、Windows Updateでもドライバを公開されている。メーカーの説明書に従わない行為となるが、実際にはインターネットにつながっていれば、USBポートに接続するだけで自動でドライバまでインストールして使えるようになっている。
なお、DisplayLinkのウェブサイトではMac OS用のドライバも公開している。こちらも試してみたが、最新のLion搭載のMacBookのサブディスプレイとして使うことができた。
また、USBポートも2ポート使わず1ポートだけで使用できる場合もある。ただし、1ポートに規格以上の電流を流す可能性があるため、PCのUSBポートや周辺の電子回路を傷める場合があるのでできればやめたほうがよいだろう。
実際にPCに接続して使用してみると、14型の液晶モニタであることに何ら変わりはなかった。ウェブブラウジングや文書の作成、マウスカーソルの追従などで違和感を感じることもなかった。
実は内蔵しているDisplayLinkのグラフィックチップは少々特殊で、純粋なGPUではない。通常のGPUで描画した絵の内容を仮想ディスプレイに出力、そのデータをUSBポート経由で伝達するという仕組みを持っている。したがってDisplayLinkのグラフィックチップだけでは映像出力はできず、伝送のためにCPUの処理能力を使う。
逆に言えばCPUに十分な処理能力さえあれば、元々のGPUの性能をほぼそのまま生かすことも可能。高解像度動画もCore i5-2520Mを積んだThinkPad T420sで再生してみたが、スムーズな動画再生を確認した。
ただし、HDCPには対応していないので、デジタル放送の番組など著作権管理が入ったコンテンツの表示はできなかった。テレビチューナを接続し、サブ画面でテレビの“ながら見”をしようと考えているなら注意したほうがよいだろう。
実際の使い道としては、出先でウェブブラウザや別の文書を参考資料としてサブに表示しながらメインで文書を作成するような場面が想定される。そのようなシーンでは、非常に使い勝手のよい液晶モニタとして利用できるだろう。
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