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「百貨店の御用聞きだと思え」--ハンゲームのリアゲー戦略

藤井涼 (編集部)2011年09月21日 15時41分
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 位置情報やAR(拡張現実)を使って日常生活と連動したゲームが楽しめる“リアゲー”。代表的なサービスとしてコロプラやセカイカメラなどが挙げられるが、オンラインゲームポータルサイト「ハンゲーム」を運営するNHN Japanも、2010年から積極的にリアゲーを展開している企業の1つだ。

 同社では2011年に入り、首都圏の駅に出現したAR怪獣と戦うスマートフォンアプリ「乗換戦記バトステZ」(バトステ)や、アイドルとARでバーチャル撮影会が楽しめるアプリ「ドル撮!!」などのリアゲーをリリースしている。また近日中に、ネット上のジャンケン大会で優勝すると賞品やクーポンがもらえるアプリ「JANPON(ジャンポン)」をリリースする予定だという。

 これらのリアゲーを手がけたのが、日本テレビでバラエティ演出やプロデューサーの経験を持つNHN Japanマーケティングセンター センター長 兼 シニアプランナーの金田有浩氏だ。ハンゲームが展開するリアゲーは「他社とはスタンスが異なる」と語る同氏に、リアゲーのコンセプトや収益モデルについて聞いた。

--リアゲーの開発に携わることになったきっかけを教えてください。

 NHN Japanに入社したのは昨年の11月で、それまでは日本テレビで番組制作や企画を担当していました。19年ほどテレビ業界に携わっていたんですが、もっと幅広く自分のクリエイティブを活かせないかなと思っていました。


NHN Japanマーケティングセンター センター長 兼 シニアプランナーの金田有浩氏

 入社のきっかけは、社長の森川(NHN Japan代表取締役社長の森川亮氏)がリアゲーについて語っている雑誌を読むことがあって、そこにリアルとゲームがシームレスにつながっていくと書かれていたことですね。

 それまで僕の中ではずっとシームレス・エンターテインメントというのが課題で、日テレでもTwitterを活用した番組などを制作していました。その雑誌を読んだとき、僕の考えるシームレス・エンターテインメントというのは、別にネットとかテレビとか関係なく、すべて包括的な1つの面白さの中で展開されていくんだと感じました。また、もともと森川が先輩だったこともあり、ご縁もあって入社することになりました。

 ただ僕はゲーマーでもないですし、ゲームのクリエイターは社内に才能がある人達がたくさんいます。そこに僕が入ってもきっとクオリティの高いゲームは作れない、じゃあゲーム自体を違う捕らえ方で定義できないかな、と思ったのがリアゲーを作ることになったきっかけです。

--ハンゲームならではのリアゲーのコンセプトなどはありますか?

 普通のゲームは、端末の中でどれだけアナザーワールドを展開できるかということを考えて作ると思うんですが、スマートフォンになってこれまでと違うスタンスをゲームに活用できないかなと考えました。スマートフォンをフィルタにするというか、「ある現実をこう通すと違う現実になる」みたいなことができないかなというのがコンセプトです。

 例えばバトステは、知り合いが自分の子どもにスマートフォンを渡すとゲームをやりはじめて静かになると言っていたので、スマートフォンでお父さんと子どもの楽しい時間が作れないかなと思いたちました。

 そこで浮かんだのが、GPS機能を使って通勤時の移動距離に応じてエネルギーをチャージして、週末に子どもと怪獣を倒しに行くというサービスです。通勤時間は避けられない時間だけど、それが週末に子どもと怪獣退治に行くエネルギーチャージの時間にもなる。これによって通勤時間の質を変えることができます。


駅に出現したAR怪獣と戦う「乗換戦記バトステZ」

 ドル撮!!もARサービスです。アイドルの撮影会が流行っている中で、じゃあ他にできないことは何だろうと考えたら、自分の家では撮影できないということでした。リアゲーは幸せのプランというか、リアルな世界での具体的な幸せなシーンというものが最初にあって、それに対して技術やクリエイティブをどう駆使していくかという形でコンテンツを作るようにしています。


アイドルとARでバーチャル撮影会が楽しめる「ドル撮!!」

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