NHN Japanは7月26日、ゲームコミュニティサイト「ハンゲーム」の今後の事業戦略に関する発表会を開催した。
発表されたのは主に2点。ユーザーの実生活の状況を反映したゲームシステム「リアゲー」と、ハンゲームのプラットフォームの開放だ。
リアゲーとはユーザーが暮らす実生活の時間、場所、現象(天気など)によって内容や演出が変化していくゲームのこと。モバイル版ハンゲームで提供している「ねんどん」はすでに天気と連動したリアゲー要素が実装されている。たとえば雨が降るとキャラが成長しやすくなるといった仕掛けがあるという。9月にリリース予定の新作RPG「トライフルストーリー」(仮)はGPS機能を使って場所に連動する。こちらは時間帯によって勇者とモンスターがパワーアップするという。
リアゲーには実生活で役立つ特典がもらえる「イマコレ」というサービスがある。宅配ピザの「ピザーラ」を運営するフォーシーズはイマコレとタイアップを実施している。イマコレで時間、場所、現象と連動したミッションをクリアするとピザーラのコレクションカードがもらえる。コレクションカードの絵柄は8種類で、カード裏面はすべてピザーラで使えるクーポンになっている。
NHN JapanはこれまでPC版ハンゲームと携帯電話版「ハンゲ.jp」を運営してきた。新たにスマートフォン版ハンゲームをAndroid端末とiPhone向けアプリとして提供することを発表した。Android端末対応アプリはすでにAndroid Marketで公開されている。今後はPC版、携帯電話版、スマートフォン版をすべてハンゲームという名称に統一し、共通ブランドとして運営していくという。
さらにPC版、携帯電話版、スマートフォン版のすべてのハンゲームプラットフォームを開放し、外部開発者によるゲームを受け入れていくことを明らかにした。
ゲームとコミュニティを組み合わせたプラットフォームを開放する動きは、ソーシャルネットワーキングサービスの「mixi」や「GREE」、「モバゲータウン」などが先行している。これらに対抗するため、NHN Japanはハンゲームにゲームを提供することで得られるメリットを3つアピールした。
1つ目はPC版、携帯電話版、スマートフォン版のサービスが同一IDで利用できる点。2つ目は子会社のライブドアとネイバージャパンを合わせた集客力だ。ライブドアのポータルサイト「livedoor」には月間3000万人、ネイバージャパンの検索サービス「NAVER」には月間586万人が訪問している。3つ目は豊富な開発者支援策。ライブドアと共同で提供するインフラ支援のほか、オリジナルのゲーム開発ツールや、売上の80%を開発者に還元するマネタイズ支援も用意する。
NHN Japanはハンゲームに参加する外部の開発者を専用サイト「NHN Partners Center」で募集している。現在は日本国内の法人のみを対象としている。
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