UPDATE Microsoftはつい先頃、ブラウザプラグインの最盛期は終わったと宣言したが、Adobeはその考えが間違いであることを「Flash Player」によって証明しようと懸命に努力している。
「Internet Explorer(IE)」チームのリーダーであるDean Hachamovitch氏が米国時間9月14日夜、BUILDカンファレンスで発表したところによると、最も広範に利用されているブラウザプラグインであるFlashは、「Windows 8」に搭載される「Internet Explorer 10(IE10)」の新しい「Metro」バージョンではサポートされないという。Adobeはこれを受けて、従来型の「デスクトップ」インターフェースではFlashがこれまでどおり機能することを指摘したが、重要性を維持するためのほかの計画があるとも話した。
Adobe SystemsのFlashランタイム担当バイスプレジデントであるDanny Winokur氏は15日のインタビューで、「今から1年後には、純粋なHTMLでできることと、Flashでできることの間に重要な相違点が出てくるだろう。Windowsデスクトップは今後もWindowsの重要な一部であり続ける。同様に、Flashも長年にわたってウェブ体験の重要な要素であり続けるだろう」と述べた。
Winokur氏は、AdobeがARMプロセッサ上で動作するWindows 8向けのFlashの開発に取り組んでいることも明らかにした。ARMプロセッサは、スマートフォンとタブレットの世界を支配している低消費電力のチップである。これらのWindows 8端末は、デスクトップモードでIE10を実行できる機能を備える予定だ。Metro IE10を使用するユーザーはFlashウェブサイトに遭遇した場合、デスクトップIE10にシームレスに切り替えて、そのサイトを閲覧することができる。
同氏はFlashを擁護したが、その一方でAdobeがHTML5やCSS3、JavaScriptなどのウェブ標準技術もパブリッシングや開発関連のツールで取り入れていることも指摘した。
「われわれはそれらの体験を提供し続けることができる限り、どのテクノロジが適切なのか、ということについてはそれほど心配していない。われわれはHTML5でリッチな体験を実現するため、Microsoft、そしてGoogleやAppleを含むHTMLコミュニティーのほかのメンバーと協力している」(Winokur氏)
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」