先頃発見され、WikiLeaksに投稿されたメモは、中国などで製造されている模倣品を取り締まるAppleの新たな取り組みを詳細に説明している。メモによると、同社は2008年からこの問題に真剣に取り組み始めたという。
CNNのMark Millian氏が米国時間8月31日午前に取り上げたこの非機密扱いのメモは、北京の米国大使館が出所で、日付は2008年9月となっている。
そのメモの中で、大使館は同地域におけるApple製品の模倣品増加に対処する同社計画について、最新情報を提示している。それには、同社のセキュリティ管理のために、Pfizerの元従業員であるDon Shruhan氏とJohn Theriault氏を雇ったことも含まれる。メモによると、Shruhan氏には同地域におけるViagra模倣の厳格な取り締まりに寄与した実績があり、Theriault氏は両者がPfizerに勤務していた頃、Shruhan氏の上司だったという。
中国におけるApple製品の模倣については、規模を数値化することは不可能だが、同地域で純正品を製造する工場から入手した「iPod」や「iPhone」の正規の製造鋳型を利用する高度な手法が用いられているため、深刻な問題だと説明されている。
メモには、「模倣業者がどのような手段を用いているかに関係なく、その数は憂慮すべき規模に達している」と記されており、「Shruhan氏によると、広東省でApple製品の模造があまりにも多いため、中国は事実上、世界の模倣iPodおよびiPhoneの唯一(かつ最大)の製造元になっており、それらのデバイスの多くは香港で積み替えられて他国に送られていることが、税関で押収されたデータによって確認されているという」と続けている。
メモによると、Shruhan氏は地元政府組織の関心を引くため、Pfizerが模倣Viagraを見つけるために用いたのと同様の手法を提示したという。その手法では、小売店で商品を見つけて、サプライチェーンをメーカーとディストリビューターまで遡り、その後でオンライン販売に対処する。
中国の公安省に同社の主張を調査してくれるよう働きかけるのは、困難な作業になるかもしれない、とメモは示唆している。
「Shruhan氏は、公安省がAppleの問題にどの程度注力するのか確信を持っていないが、粗悪なデバイスが火災の危険を引き起こしているといった安全面における観点から、自身のケースを強めることができると考えている」とメモには記されている。「これ以外で最も説得力のある同氏の主張は、模倣によって税収や職の喪失など経済的な損失が生じるというものだ」(メモ)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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