エクスモードは8月8日、「ミュードル」を公開し、アーティスト募集および楽曲の登録受付を開始した。
ミュードルはインディーズで活躍するアーティストの楽曲を中心にした音楽ダウンロードと、楽曲のコンペティションを行うサイト。アーティストは自身の楽曲データをミュードル事務所に送付し、1曲1万500円でアップロードできる。
アップロードした楽曲は、1曲105円でダウンロード可能になるという。売上の40%がサイト運営費、20%が課金手数料およびサービス利用料として差し引かれ、アーティストには40%が支払われる。
PCに加えて、スマートフォンやフィーチャーフォンでのダウンロードにも対応する予定。PCおよびスマートフォンでは、楽曲をMP3形式で提供する。フィーチャーフォン向けには3gpp/3gp2/AAC形式で提供する予定。
現在は楽曲の登録受付のみを行っており、ダウンロード販売は10月15日からの予定。販売開始と同時に、ダウンロード数を元にしたコンペティションを実施する。第1弾として、10月15日から2012年3月31日までの6カ月間でもっともダウンロードされた楽曲を登録したアーティストに対して、育成金2000万円のほか、アーティスト活動支援プログラムなどを提供するという。上位入賞者については、コンピレーションアルバム作成や表彰式でのライブパフォーマンス権などが与えられる予定。
エクスモード代表取締役社長の佐藤直勇氏は、レコード会社の出身。宣伝や制作の現場、マルチメディア担当などを経験してきた。
同氏は、音楽配信の現状について「Androidは伸びているものの、フィーチャーフォンでは着うたフルも厳しい状況」と苦慮する。また音楽業界においては、「CDというフィジカルなもので成り立っていたビジネスが崩れてきている。その影響はレコード会社でなく、アーティスト個々に跳ね返っている」と説明する。
これまであったCDやグッズを売りながら全国を回るライブバンドも、ライブ会場は埋まってもCDが売れずに売上を賄えない現状があるのだという。このように厳しい状況にある音楽業界で、ミュードルを新人アーティストになるための登竜門にしたい考えだ。
同社のビジネスの中心になるのはダウンロードの手数料。1曲での売上が数十円となるため、これだけでのスケールは厳しいようにも見えるが、今後はスポンサーをつけたコンペティションなども実施して、収益化を目指す。
これまでに集まったアーティストは約500組。現在は全国でミュードルのサポーターとなる音楽業界関係者や楽器店などとの協力関係を作りつつ、10月のダウンロード開始の準備を進めている。
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