「復讐は冷まして出すのが最高な料理」ということわざがある。ただし、Appleの新しいアプリ内購読規制を回避するには、HTML5対応のウェブアプリケーションとして提供するのが最善策かもしれない。
Amazonは米国時間8月10日、ウェブベースのアプリケーション「Kindle Cloud Reader」を発表した。同アプリケーションは、PC上や「iPad」などのタブレット上のブラウザ「Safari」または「Chrome」から「Kindle」用電子書籍を閲覧できるようにするもの。(Amazonは、今後対応するブラウザを増やすとしている)。
Kindle Cloud Readerには「Kindle Store」へのリンクがあるが、iPadや「iPhone」向けのKindleアプリケーションからは同じリンクが外されている状態だ。これは、Appleが同社の新しいアプリ内購読規制を強化したことを受けたものだが、この規制により、アプリケーション開発者は電子書籍の購入や購読申込み用の外部機構へのリンクを一切外す必要がある。Amazon、Barnes & Noble、Google Books、Koboの各社はいずれも、同規制の変更を反映させるべく自社のアプリケーションを修正し、それぞれのウェブサイトへのリンクや記述を削除している。
Appleからより多くの支配権を奪取すべくウェブベースのHTML5アプリケーションを開発中の企業が増える中で、AmazonのHTML5版Kindleへの動きは大方の予想通りといえる。これは、「Apple App Store」に送られてくるアプリケーションすべてに対し、Appleが承認作業を実施しているためだ。例えば、The Financial Timesは2011年6月にiPadユーザー向けにHTML5アプリケーションを提供したほか、Koboは先頃、HTML5アプリケーションを開発中であると発表している。Barnes & Nobleも同様のアプリケーションをひそかに準備していると予想される。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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