テラスカイとキヤノンマーケティングジャパン、グロービア インターナショナルは8月3日、セールスフォース・ドットコムの「Salesforce CRM/Force.com」と連携したクラウドサービス分野で協業すると発表した。
テラスカイのSalesforce入力画面設計ツール「SkyVisualEditor」と、キヤノンのクラウド型帳票サービス「Canon Business Imaging Online 帳票サービス」を連携したサービスを8月22日から提供する。また、これに合わせてSalesforce上で稼働するグロービア インターナショナルのERPサービス「glovia オーダーマネジメント(glovia OM)」とも連携する。
SkyVisualEditorは、コーディングすることなくドラッグ&ドロップなどの操作でSalesforceの入力画面を設計できる。Salesforceの標準入力画面をカスタマイズしようとすると「Visualforce」と「Apex」、「Test Code」の3つのプログラムなどを用意しなければならない。テラスカイがSalesforceの導入や開発をした直近の顧客100社のうち、61社がVisualforceを利用しており、残りの会社は入力しやすいようにカスタマイズはしたいものの、手間や開発期間がかかるので諦めているという。テラスカイの代表取締役社長である佐藤秀哉氏は、こうした状況に「そもそも安く、早く、簡単がキーワードのSalesforceの魅力を損ない、場合によっては1月半の開発期間を要することもある」と述べ、そのためにSkyVisualEditorを作ったとしている。
「Canon Business Imaging Online 帳票サービス」は、帳票の設計や生成、出力機器の制御に対応した帳票ソフトウエア「imageWARE Form Manager」のクラウド(SaaS)型帳票サービスだ。SkyVisualEditorと連携することで、Salesforceからの帳票の出力(印刷)が簡単になるという。キヤノンマーケティングジャパンのドキュメントソリューション企画部部長である小野寺浩氏は、「海外に比べて日本は出力した帳票の見栄えにこだわる。他社でも帳票の出力を手がけているが、ファイアウォールを越えられないのでクラウドから直接印刷することができない」とした。他社では、PCなど各端末でクラウドから帳票データをその都度ダウンロードしてPCのドライバから印刷するので手間や速度、管理で問題があるというわけだ。
また、Salesforceからの標準出力はデータを一覧にしたリストか、ExcelもしくはCSVのみだが、この帳票サービスを使うとビジネスシーンで利用できる見栄えのする出力が可能になり、テンプレートも数十種類用意されている。
SkyVisualEditorと連携することで、入力画面に「帳票印刷ボタン」が表示され、このボタンを押すだけで直接帳票の出力が可能になる。これと同時に、SkyVisualEditorで作成した入力画面の定義情報を帳票出力定義・設計情報に引き渡すこともできる。
一方、グロービアの「glovia OM」は、Salesforceに販売や在庫、購買、生産などの基幹業務の管理機能を拡張したアプリケーション今回の連携により、カスタマイズした入力画面と帳票を「glovia OM」から直接利用できるようになる。また、今後はCanon Business Imaging Online 帳票サービスで用意している標準テンプレートをglovia OMから無償で利用できるようにする予定だ。
これら連携サービスを利用するには、各サービスのライセンスが必要になる。SkyVisualEditorは1ユーザー月額2000円から、Canon Business Imaging Online 帳票サービスは10ユーザー月額1万5000円から、glovia OMは1ユーザー月額7500円から。
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