Appleは、企業が従業員用に「iOS」アプリケーションをもっと簡単に購入できるようにしようとしている。
Appleは米国時間7月13日、特に目立った発表もないまま、企業向けに新しいアプリ購入プログラム「App Store Volume Purchase Program」を導入した。簡単に言うとこのプログラムは、アプリを大量購入した企業に、アプリを配布して誰がインストール済みかを追跡するツールを提供するものだ。
「『iPhone』や『iPad』向けアプリの購入に際して、App Store Volume Purchase Programは、社内での配布用にApp StoreからiOSアプリを大量購入できる簡単で効率の良い方法を提供する」と、Appleは新プログラムによる購入案内(PDFファイル)に書いている。
企業はこのサービスを利用して有料アプリの検索を行ったり、「iTunes」からアプリへの直接リンクにアクセスしたりできる。アプリの必要な本数(無制限)を選び、支払いはまとめて一度に行える。企業のクレジットカードも利用可能だ。支払いが済むと、引き換えコードと引き換え状況を確認できるスプレッドシートが送られてくる。
無料アプリはプログラムの対象外で、Appleによると、これはユーザーに自分でダウンロードしてもらえばいいという。プログラムの利用を希望する企業は、Dun & Bradstreetのデータベースに登録して9桁のDUNSナンバーを入手する必要がある。
Appleはこのプログラムと平行して、企業が同じシステムを利用してBtoB用カスタムiOSアプリを一括販売できる方法も提供している。購入者に合わせてカスタマイズされたアプリは(引き換えコードを使う)一般向けアプリと同様の方法で配布され、Apple共通のアプリ評価プロセスを適用される。
Appleは現在、App Store Volume Purchase Programの提供を米国企業に限定しており、大々的な展開は「近いうちに」行うとしている。「Mac」OS向けデスクトップ用アプリを販売する「Mac App Store」に同様のプログラムが登場するかどうかについて、Appleは何も述べていない。
App Store Volume Purchase Programは、Appleの「iOS Developer Enterprise Program」とも結びつく。これによって大企業は、開発した社内用iOSアプリをAppleのApp Storeを通さずに従業員に配布できるツールを手にすることになる。Appleはまた、2010年8月から、教育機関がiOSアプリを一括購入できるプログラムをApp Store Volume Purchase Programで提供している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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