GoogleがMicrosoftの「Office」クラウド戦略を攻撃するときに、的を射た批判の1つとして、「Office Web Apps」--ウェブ版の「Word」「Excel」「PowerPoint」「OneNote」--では、なにができてなにができないのかが不明確だという点がある。特に、ドキュメントの共同編集になると、さらにわかりにくい。
米国時間7月7日、Microsoftは「SkyDrive」経由でWordにアクセスして利用する際にドキュメントの共同編集を(少なくとも理論上は)容易にすることで、批判の1つに対応した(SkyDriveはMicrosoftがコンシューマー向けに提供するクラウドサービスで、Office Web Appsのディストリビューション手段の1つとなっている)。
Microsoftによると、PC上で「Word 2010」またはMac上で「Word 2011」を利用するユーザーはすでにドキュメントの共同編集機能を利用できているという。だが、Office Web Apps版のOfficeアプリケーションは現在、機能が限定的となっており、Office Web Appsのアプリケーションは全て同じ「バージョン」レベルではないという。これはつまり、Word Web AppでできることがPowerPoint Web Appではできない、といったことを意味する。
Microsoftの最終的な目標は、Office Web Appsスイートの全アプリケーションが、同じ中核の機能セット(共同編集、印刷、編集、閲覧など)を処理できるようにすることだ。しかし、これにどのぐらいの時間がかかるのかについて、同社は言及していない。かつてMicrosoftは、さまざまなOfficeスイート製品のローカル版をきちんと統合して、見栄えよく、機能するようにするのに、数年を要したことがある。
Googleは共同編集などの機能を持つクラウドアドオン「Google Cloud Connect」で、Office Web Appsスイートの弱点を突こうとしている。
Microsoftは今後もOffice Web Appsの改良を少しずつ進めていく計画だ。先にリリースした「Office 2010 Service Pack 1(SP1)」により、Microsoftは「Office Web Apps with SP1」で新機能を加えている。この中には、Word Web Appの編集モードから印刷できる機能、Excel Web Appでチャートを挿入できる機能、PowerPoint Web Appでの印刷機能などがある。Microsoftのサポートページに新機能一覧がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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