英語を勉強していると、さまざまな疑問がわいてくる。「単語を覚えているが、どういう状態になったら覚えたと言えるのか」、「長文を速く読めるように頑張っているが、内容を理解できたとは言い難い」など。単純に、勉強量が足りないのか、やり方が間違っているのか、判断の材料が欲しいと思うこともある。本書の勉強法を参考にすると、そうした疑問を抱かなくて済むようになる。
著者が、予備校の講師ということで高校生向けの本かと思ったが、年齢はまったく関係がなかった。また、「学校で教わった退屈な勉強法」とも違う。むしろ、学校での英語の勉強法から脱却することを勧めているのだ。
人が提唱する勉強法を真似しようとするとき、やり方が分かりやすく、金銭的負担が少なく、自分でも続けられそうだという敷居の低さが重要だ。本書で紹介されている勉強法は、これらの点をすべてクリアしているといえる。また、勉強を続けていくときにネックになる、どのくらいの「量」を「何回」程度、どのような「状態」になるまでやればいいのかという疑問についても、はっきり示されている。これは、学習者が最も知りたいことだろう。
地道な努力はするが、無駄な努力はしたくないという人にとって、本書は英語学習の強い見方になってくれるだろう。
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