日本だけではなく中国やアジアでも一大ブームとなっているK-POP。街を歩けばK-POPの軽快なメロディが聞こえてくるし、家電店の店頭を飾るTVにはK-POPグループのダンスがつねに放映されているほどだ。そして各国ではK-POPを真似たグループが続出、アジアで今もっとも「お金」になるのがK-POP、という状況なのだ。
このK-POPブームを見逃すはずがないのが中国。トンデモケータイメーカーたちも流行に乗り遅れまいと「K-POPっぽいケータイ」を続々と開発している。でもどんな風に作ったらケータイがK-POPっぽくなるんでしょ?実はK-POPだけではなく韓国ドラマもここ数年アジアでは人気となっていて、その中にはたくさんの韓国のケータイが出てくるわけですよ。つまり韓国っぽいケータイのデザインにちょいとアレンジを効かせればK-POP風トンデモケータイが一丁あがり、というわけなのだ(きっと)。
そんなわけで、パッケージに謎の韓国語が書いてあったり、韓国っぽい女優さんやら若者グループが印刷されているケータイが中国ではここ数カ月でやたらと出てきている。中にはパッケージだけK-POPっぽくて中を開けたらフツーのトンデモケータイ、なんてトホホな製品も出てきている始末。ま、トンデモケータイの流行を追いかければ実は世の中の流行がわかるってことでもあるわけなのね。トンデモケータイ、バカにできないぞ。
そんなK-POPケータイブームの中で、ピンクの立方体というちょっとお洒落なイメージのK-POPケータイが出てきた。話を聞くと「韓国製」とのこと。でも当然ウソ(笑)。とはいえ箱の作りもしっかりしているし、なにやらすんごい機能も搭載しているって店員さんが言うので買ってみちゃったのが今回紹介するトンデモケータイなのだ。
ピンクのパッケージに包まれたこのケータイ、「KH3900」と書かれている型番が製品名のようだ。この「アルファベット+数字3-4桁」の型番は韓国のケータイでは一般的なもので、韓国をちょっと知っている中国人なら「お、韓国製か?」とついつい騙されてしまうかもしれない。またパッケージのところどころには「音楽手机(携帯)」との表記があり、音楽ケータイであることも大きくアピールされている。
このパッケージ、側面に斜めにスリットが入っていることからもわかるように、パッケージの上部側が下部側とつながっており、開くようにして開ける構造になっている。ちょっとしたかわいい小物や雑貨のパッケージに似たようなものを見かけることがあるが、KH3900もターゲットは若い女性なのだろう。テキトーなパッケージの製品が多いトンデモケータイの中にあって、このKH3900はパッケージそのものまでも美しく仕上げているあたりがいい感じだ。
ということでパッケージを開いてみると、中には同じピンク色のケータイがちょこんと入っている。韓国も日本と同様に折り畳みタイプのケータイが多いが、日本のケータイよりもサイズが一回り小さく、色彩もよりポップなものが多い。というのも折り畳みケータイが高機能化してしまった日本と違い、韓国ではこの形状はファッションやデザインを追及した製品が多いのだ。このKH3900も高校生から大学生くらいの女の子に似合いそうである。
さて、そんなかわいらしさに目を奪われつつパッケージを完全に開くと、なんとそこにはスピーカが!そう、音楽ケータイを謳うKH3900はパッケージを外付けのスピーカとして使うことができちゃうというわけなのね。うーん、これはヤラレタ!そもそも正方形のパッケージにしたのは、こうやってスピーカを内蔵したかったからなのかもしれない。このスピーカ機能は後ほどじっくりテストするとして、まずはKH3900本体を取り出してみよう。
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