富士通は6月21日、製造業向けのクラウドサービス「エンジニアリングクラウド」のコンセプトを発表した。10月からCADや解析ソフトなどをクラウドサービスとして順次提供する。
これまで専用ワークステーションを必要としていた3D CADなどはクラウド側で処理するため、ノートPCやスマートフォンから利用することも可能になるという。また、サーバ集約やライセンス集約によるコスト削減効果のほか、設計データの共有、遠隔拠点同士が画面を共有しながら会議を実施できるなど、各拠点が密に連携したものづくりが可能になるとしている。
エンジニアリングクラウドは、ユーザーの製品開発環境に合わせて、日本の製造業が求めるさまざまなソリューションを提供する「エンジニアリングクラウド/SaaS」と、シンクライアント環境を提供する「エンジニアリングクラウド/PaaS」の2つのサービスで構成される。
エンジニアリングクラウド/SaaSは、富士通が提供してきたCADや解析、PDM(製品データ管理)などのアプリケーションをSaaSとして提供する。これに加えて、富士通グループが現場で利用している製品開発ノウハウや手法をクラウド基盤に統合し、「富士通ものづくりノウハウサービス」として提供することも発表している。また、遠隔地での設計レビューや在宅勤務を支援するサービスも提供する予定だ。
高速なシンクライアント環境を提供するエンジニアリングクラウド/PaaSでは、ユーザーが自身の業務に最適化した独自のアプリケーションを、富士通のクラウド基盤もしくはオンプレミスで実行できるサービスだ。
富士通は、エンジニアリングクラウドの提供開始から3年間で売上100億円を目指すという。
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