マカフィーは6月8日、5月のサイバー脅威の状況を発表した。ウイルスの脅威傾向は4月と大きな変化はなかった。リムーバブルメディア経由で感染するワーム「Generic!atr」が、検知会社数で5月も1位にランクインしている。通常検知回避のために難読化が施されたワーム「autorun.inf」の検知機能を強化した「New Autorun!inf」が検知会社数4位と検知マシン数5位にランクインしている。
ランクインしてはいないが、最近ではIRCボットの一種である「W32/Pinkslipbot」による被害が増加しているという。このボットワームはボット機能だけでなく、さまざまなオンライン金融サイトの認証情報を盗む機能や、セキュリティ製品に対する攻撃機能も搭載している。4月から5月にかけて、Mac OSを狙った偽セキュリティソフト「MacDefender」の亜種も多数観測されている。短時間に多くの亜種が作成されていることから、Mac OSユーザーもWindowsユーザーと同様にマルウェアに対する警戒が必要になったとしている。
ウイルス検知数の上位は、会社数では1位がGeneric!atr、2位が「Generic PWS.ak」、3位が「W32/Conficker.worm.gen.a」。データ数では1位が「W32/Pate.b」、2位が「W32/Ramnit.a!htm」、3位が「W32/Ramnit.a」。マシン数では1位がGeneric!atr、2位が「W32/Conficker.worm!job」、3位が「W32/Conficker.worm.gen.a」となっている。
不審なプログラム(PUP)検知数の上位は、会社数では1位が「Generic PUP.x」、2位が「Adware-OptServe」、3位が「Generic PUP.d」。データ数では1位が「Proxy-OSS」、2位がAdware-OptServe、3位がGeneric PUP.x。マシン数では1位がGeneric PUP.x、2位がAdware-OptServe、3位がGeneric PUP.dとなった。
レポートは、同社の企業向けクライアントセキュリティ製品が検出したマルウェア情報をすべて捕捉しているデータセンターで把握している情報をもとにトップ10を算出し、McAfee Labsの研究員が分析をしたもの。
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