セレゴ・ジャパンは1月27日、有料モデルの英語学習サービス「iKnow!」の提供を開始、これに伴い無料英語学習コミュニティ「Smart.fm」は、3月31日をもってサービスを終了した。これまで無料で英語学習サービスを提供してきた同社がiKnow!の有料化に踏み切った意図は何なのか、セレゴジャパン代表取締役社長のPaul Greenberg氏と、同社COOの北條大介氏に聞いた。
----まず、日本における英語学習の現状を教えて下さい。
Paul氏最も大きな変化は、趣味や旅行のために勉強されることの多かった英語が、今ではなくてはならない存在になったということです。
これまでは景気も安定しており、国内マーケットのみでビジネスを展開していても問題がなかったため、英語はそこまで必要とされてきませんでした。しかし、日本の人口は約1億3000万人をピークに今後は減少していくと言われています。人口が減り続けた場合、日本市場はマーケットとして成立しなくなるでしょう。そのため、社内での公用語を英語にした楽天やユニクロをはじめ、企業は海外とのつながりを作らなければいけない状況になっています。
また、日本の英語教育マーケットは世界トップクラスですが、日本人向けのアンケートでは1割程度しか話すことができてないというデータが出ています。今後は、日本の英語教育自体も変わらなければいけないと考えています。
--なぜ日本人は英語に苦手意識がある人が多いのでしょうか?
Paul氏あくまでも私の印象ですが、言語の勉強には目標の設定が必要です。ですが、日本の学校で習う英語は学習過程の1つとしての側面が強いため、英語を勉強する必要性を理解できない子供が多いように思えます。
また、言語を使うときに最も大切なのは“コミュニケーション”ですが、日本ではコミュニケーションよりも“文法”や“発音”が重視されています。私は、コミュニケーションの際にはこの2つが最も関係ないと考えています。これでは、苦手意識を持ってしまうことも分かります。
北條氏日本では、文法や発音に対してあまりにも多くの時間を費やしているため、“コミュニケーションができる”という最終的な目標に対する時間をかなり無駄にしていると思います。
一方で、セレゴ・ジャパンが重視しているのは“単語”と“フレーズ”です。フレーズとは文法と違って自然な形で使われる文章のことですが、iKnow!はこのフレーズを単語と一緒に学習することで長期記憶領域に定着させ、それらをアウトプットさせることにフォーカスしています。
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