グーグル、「WebP」形式の画質改善--「JPEG」の代替を目指す

Stephen Shankland (CNET News) 翻訳校正: 湯本牧子 長谷睦2011年05月26日 13時12分
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 Googleは、静止画像向けフォーマット「WebP」について、画質の大幅な改善を発表した。同社では、現在主流のJPEGに代わりWebPを採用すれば「ウェブの高速化」が実現できるとうたっている。

 2010年に発表されたWebPは、Googleが開発しているオープンソースで著作権フリーの動画技術「WebM」から派生した静止画形式だ。GoogleはWebPのアピールポイントとして、新しい圧縮技術の採用により、JPEGを使用する場合と比べてウェブページの読み込みが高速化し、必要なネットワーク帯域も抑えられるとしている。

 Googleは今回、エンコーディングソフトウェアのさらなる機能向上により、WebPの画質を改善すると発表した。このソフトウェアを用いることで、たとえば画像の中の複雑な部分にデータを集中させることができる。また、「fancy upsampler」機能によって、圧縮アーティファクト(圧縮による画像の劣化)を引き起こしかねない斜め方向の輪郭が滑らかに表示される。今回の改良では、新たなデコーディング技術も必要としない。

 Googleで製品マネージャーを務めるRichard Rabbat氏とプログラミングを担当したPascal Massimino氏は米国時間5月20日付のブログ投稿で、「WebPの圧縮アルゴリズムは大幅に改善されたが、これまでのバージョンとも完全な互換性を維持している」と述べた。圧縮品質の改善とは、同一のファイルサイズで画質が向上する、あるいはストレージ容量やネットワークデータを抑えながら、以前と同じ画質を実現するといったことを意味する。

 今回発表されたWebPの新機能について、大きなものを以下に挙げる。

  • アルファチャンネルの操作による透過度の設定は、JPEGに欠けている重要な機能だが、WebPの次期バージョンで実装されることになった。これによりデザイナーは、画像の一部を指定して透過処理を施すことが可能になり、さまざまな色からなる背景にグラフィックスを重ねるといった場面で有効に使えるだろう。
  • 前述の透明度設定機能を補足するものとして、ロスレス圧縮も追加される。これは最高レベルの画質が必要な場合に使えるオプション機能だ。この機能の追加は、透過度の設定も含め、Googleが「PNG」(Portable Network Graphics)規格を置き換えるものとしても、WebPを位置付ける可能性があることを示唆している。
  • WebPはメタデータにも対応する予定だ。メタデータは、写真ファイルの中にカメラの露光情報や写真キャプションなどのデータを埋め込む仕組みで、最近になって重要度を増している。ただしWebPでは、現在カメラでメタデータの記録に用いられている「EXIF」技術は使わず、Adobe Systemsの「XMP」(Extensible Metadata Platform)技術を採用するという。
  • 3Dについては、「今や時代が大きく進んでいることを考えて、3D画像にも追加対応する」と、Rabbat氏は述べている。WebPでは複数の画像(この場合は右目と左目から見た画像)を1つのファイルにパッケージ化できるマルチイメージ技術を採用する予定だ。このアプローチは、2D/3Dディスプレイの両方に1つの画像ファイルで対応する場合に有効だと、Rabbat氏は述べている。
  • マルチイメージ技術はまた、ウェブ開発者がウェブページでCSSの「background-image」プロパティを使用しようとする際にも役立つはずだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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