NECとウイングアーク テクノロジーズは4月27日、ビジネスインテリジェンス(BI)領域での協業を強化することを発表した。ウイングアークのBIエンジン「Dr.Sum EA」を、従来の約10倍の処理能力が求められる大規模BIシステムにも対応できるように共同で機能強化や性能検証を実施していく。
今回の協業では、NECが大規模BIシステムで必要とされる機能や性能を抽出し、その情報をもとにウイングアークが機能を強化する。Dr.Sum EAとNEC製ハードウェアや統合運用管理ソフト「WebSAM」などのミドルウェアを組み合わせた性能検証を共同で実施し、大規模BIシステムに適したシステムモデルを策定する。
Dr.Sum EAの拡張性やデータ処理能力、関連するシステムからのデータ収集機能などを強化して、適用範囲を従来の約10倍のデータ処理能力が求められる大規模システムにまで拡大していく。
NECは今回の発表にあわせて、Dr.Sum EAに関するシステムの設計から構築、運用、保守までを一貫して支援する人員を約50人に増強している。
Dr.Sum EAは中堅中小企業への導入実績が多数あり、NECネクサソリューションズも営業支援や原価管理に使われる「集計システム」に採用している。NECネクサソリューションズの全従業員2500人が同システムを利用して、作業効率の大幅な向上と、レポート作成の作業負荷軽減、コスト削減に貢献しているという。
NECでも、新たに構築した営業支援システムのBI基盤にDr.Sum EAを採用している。4月から約4000人の営業部隊が利用しており、将来的には、製品・サービス部門を含めた全社で利用していく予定としている。
NECとウイングアークは、2005年から帳票関連領域で協業を開始。2008年6月の資本提携を含む協業拡大以降、NECはDr.Sum EAのOEM販売を展開、「InfoFrame Dr.Sum EA」の名称でさまざまなユーザー企業に提供してきたという。
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