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シャープ2010年度決算は純利益4.4倍に--地アナ停波後は新興国需要に期待

加納恵 (編集部)2011年04月27日 19時49分
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 シャープは4月27日、2011年3月期(2010年4月~2011年3月)の連結決算を発表した。家電エコポイント制度による液晶テレビ、液晶パネルの需要増などにより、売上高が増加したほか、純利益は前年同期比4.4倍の大幅増となった。

代表取締役兼副社長 執行役員の安達俊雄氏 代表取締役兼副社長 執行役員の安達俊雄氏

 売上高は前年比9.7%増の3兆219億円、営業利益は52.0%増の788億円、当期純利益は341.2%増の194億円。代表取締役兼副社長 執行役員の安達俊雄氏は「円高や価格下落など、厳しい経済環境だったが、エコポイント制度による販売台数の伸長、また独自の特徴商品の投入により、増収増益となった」と今期を振り返った。

 商品別では、エコポイント制度終了に伴う駆け込み需要、地上デジタルテレビへの乗り換え需要により、液晶テレビの売上高が前年比20.5%増の8035億円、販売台数では45.5%増の1482万台と大きく伸長した。1500万台を目標としていた期初計画には届かなかったが、前年比からほぼ5割増しとなり、大幅な増加を達成できたとしている。

 2011年度については「国内はアナログ停波後の年後半は厳しいと想定される。一方海外では新興国を中心に引き続き堅調と見ており、新興国向けの中型サイズのラインアップ強化、成熟市場と見られている北米に対しても60V型以上の大型モデルを投入し、新規需要を創造する」(安達氏)と、海外での成長戦略に注力する。

 液晶パネルについては、売上高は17%増の1兆269億円。「中小型液晶については第1四半期は厳しかったが、第2四半期以降は車載、スマートフォン、タブレットといった製品への搭載が進み、回復基調に転じた。高精細液晶、3D液晶分野では生産メーカーが限られるため、需給が逼迫し、工場もフル稼働で取り組んでいる。これにより、亀山第1工場に中小型液晶生産に向けた設備導入を推進するとともに第2工場においても一部のラインを中小型液晶に転換し、生産能力増強に取り組む」(安達氏)とした。

 シャープでは、4月21日に酸化物半導体を採用した中小型液晶パネル「IGZOパネル(アイジーゼットオーパネル)」を開発発表しており、亀山第2工場の既存ラインをIGZO液晶ラインへと改造することを明らかにしている。

 一方、国内外での補助金制度や買取制度などに後押しされた太陽電池は、前年比27.2%増の2655億円、販売量は同56.8%増の1242メガワットとなった。ただし営業利益は同58.7%減で「売価ダウンに対応するだけのコストダウンができなかった。需要拡大をしてきたが、収益性の改善が遅れた。今後は為替環境に対応して地産地消ですすめる。薄膜を含めてコストダウンのための工夫をしている」(安達氏)とした。

 また3月11日に発生した東日本大震災については「急激な売上減少を経験している」とし、2011年度の業績予想については、発表を差し控えた。

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