Steve Jobs氏の現在が「ポストPC時代」であるという主張は、その表現に納得できるかどうかはともかく、事実とかけ離れてはいないのかもしれない。
2011年第1四半期のPC市場シェアのデータが米国時間4月13日に発表されたが、PC業界にとって良い内容ではなかった。PC出荷台数は、約2年ぶりに前年同期比でマイナスとなった。つまり、景気後退後にPCメーカーが経験してきた回復期は正式に終了した。
IDCは、世界のPC出荷台数が1年前から3.2%減少したとしている。同社は2011年第1四半期について1.5%増という低い予測を示していたが、それをさらに下回る結果となった。第1四半期には合計で8060万台のPCが出荷されたが、上位のPCメーカーでさえマイナス成長を記録している。
世界全体の出荷台数は、Hewlett-Packard(HP)が2.8%、Dellが1.8%、Acerが15.8%減少している。Lenovoと東芝はこの傾向とは逆に、出荷台数をそれぞれ16.3%と3.8%伸ばしている。
米国では、HP、Dell、Acerの出荷台数は減少した(Acerは42%もの減少)が、東芝とAppleの出荷台数はそれぞれ10.6%と9.8%増加している。
Jobs氏は2010年6月から、今が「ポストPC時代」だという話をしている。PC市場の状況に対するJob氏の評価は性急で、一部では自分に都合良く評価しているとも言われており、当然ながら、競合企業や批評家を苛立たせている。その時期が「iPad」のマーケティングと重なっていたからだ。
だが、Jobs氏のiPadは大ヒット商品となり、業界全体でよく似た商品が生まれただけでなく、今ではデータもJobs氏が正しいことを示しているようだ。
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