Googleが米国時間4月14日午後に発表した第1四半期決算(3月31日締め)において、ウォール街の予測を売上高はわずかに上回ったが、1株あたり利益は下回る結果となった。
アナリストらは、売上高が前年同期比約25%増の約63億2000万ドルになると予測していたのに対し、Googleが実際に発表した売上高は、トラフィック獲得コストを除いて65億4000万ドルであった。
同社の最高財務責任者(CFO)であるPatrick Pichette氏は投資家向けリリースで、「売上高が前年同期比27%増という素晴らしい四半期だった」と述べた。「この結果は、われわれのユーザーと顧客に提供する検索および検索広告の価値と、ディスプレイやモバイルといった分野の莫大な可能性を表している。われわれのこれまでの投資が今日の成功のために必須であったことは明らかであり、われわれが長期にわたって投資を続けるのはそのためである」(Pichette氏)
ただし、Pichette氏が取り上げている数値には、パートナー企業に分配される金額も含まれている。その分を除くと、Googleは、ウォール街の当然ながら高い予測をやや下回っており、1株あたり利益は、予測の8.10ドルに対し、8.08ドルであった。
しかし、Googleの今回の決算報告について最も興味深いのは、共同創設者であるLarry Page氏がEric Schmidt氏に代わって最高経営責任者(CEO)に復帰して以来最初の決算報告であったという点である。Page氏は14日の投資家向け電話会議の冒頭に少しだけ登場し、以下のようにコメントした。
「ユーザーの観点からは、われわれはまだほんの開始点にいる。われわれの中核製品および中核事業にはかなりの改良が加えられており、われわれはそれを非常にうれしく思っている」とPage氏は述べた。同氏は、退社することが2011年4月に入って発表された幹部Jonathan Rosenberg氏に謝意を表し、会長として同社に残っているSchmidt氏については「同社にとってかけがえのない功績を残し続けている」と述べ、自身とともに同社を共同創設したSergey Brin氏については「いくつかの新しい製品に非常に深く携わっている」と述べた。
Page氏が以前CEOを務めていたときには、Googleはまだ株式を公開していなかった。
Pichette氏は、「Chrome」ブラウザ、「Android」モバイルOS、新しいディスプレイ広告製品の成功を挙げ、「この18カ月間のわれわれの製品革新は、並はずれているといっても過言ではない」と述べて電話会議を進めた。「われわれは現在、数百億ドル規模の事業を構築しており、今こそ投資するときだと確信している」(Pichette氏)
電話会議に参加した幹部らは、2011年は同社の歴史の中でも最も雇用が多くなる見込みであることを繰り返し、フルタイムの従業員数は2010年12月31日時点の2万4400人から、2011年3月末時点には2万6316人にまで増加したと述べた。
Googleが保有する現金および現金同等物の額は、367億ドルとなっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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