インターネット大手のGoogleは、開発を中止したリアルタイムコミュニケーション技術「Google Wave」の背景にあったアイデアを「Google Docs」および「Gmail」におけるコラボレーションツールとして復活させたようである。
Googleは米国時間3月16日、Google Docsのディスカッション機能を発表した。これは、複数ユーザーによる共同作業において、コミュニケーション部分を自動化する新しい機能となる。Google Docsでは、1つのドキュメントを複数ユーザーで同時に編集したり、ドキュメントにコメントを追加したりすることがすでに可能だが、今回のディスカッション機能は、その能力を強化するものである。
まず、挿入したコメントを削除するだけでなく非表示にすることが可能になり、必要ならば復活させることができるようになる。
また、コメントにはコメント挿入者の写真が添付されるとともに、特定のユーザーに向けて送ることができるようになる。特定ユーザー向けのコメントを挿入すると、そのユーザー向けの電子メールが自動的に作成されて送信される。メールを受信したユーザーは、電子メールの中のリンクによってドキュメントを開くことができる。そして、その電子メールに返信するだけで、ドキュメント自体にそのコメントへの回答が挿入される。
Waveユーザーならば、今回の変更点にWaveの機能が一部含まれていることに気が付くだろう。Waveは、電子メール、インスタントメッセージ、グループチャットルームを統合したものであった。Googleは結局、Waveの開発を断念したが、ストアアンドフォワード(store-and-forward)とリアルタイムの両方のコミュニケーションによるコラボレーションというアイデアは、大いに推奨されるべきものがある。
GoogleのGoogle Docs担当グループ製品マネージャーを務めるScott Johnston氏はブログ投稿で、「これで、コメント日時とプロフィール写真によって、誰がいつコメントを挿入したのかが容易にわかるようになる。また、電子メール通知によってコミュニケーションの流れが把握でき、電子メールによって直接、コメントに返信することができる」と述べた。
機能の詳細については、Google Docsのブログ投稿で参照できる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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