Adobe Systemsは「Android」搭載端末向けの「Adobe Flash Player 10.2」を米国時間3月18日にリリースする予定だ。Appleの最高経営責任者(CEO)であるSteve Jobs氏はAdobe Flash Playerについて、モバイル機器との相性が悪いと考えているが、Adobe Systemsはそうした見方が誤りであることを立証しようと躍起になっている。
Adobe Systemsの公式ブログによると、「Android 2.2」(開発コード名「Froyo」)および「Android 2.3」(開発コード名「Gingerbread」)搭載端末用は「Android Market」を通じて最終版をリリースし、「Android 3.0」(開発コード名「Honeycomb」)搭載タブレット用はGoogleによる「Android 3.0.1」のシステムアップデート後にベータ版を提供するという。
だが、すべてのAndroid搭載端末でAdobe Flash Player 10.2が利用できるわけではない。Adobe SystemsのAdobe Flash Player対応Android搭載端末リストで、対応製品を確認できる。
Adobe Flash Playerは、ゲームソフトをはじめとするクロスプラットフォーム対応のソフトウェアを動かし、PCへのビデオストリーミングに広く利用されている。Adobe Systemsはクロスプラットフォーム対応環境をモバイル機器にまで広げたいと考えているが、ユーザーインターフェースが多様である点と、PCと比べてハードウェアの性能が劣る点を考えると難しかった。
だが、モバイル用Adobe Flash Player 10.2ではいくつかの変化がもたらされる。その1つが、Android 3.0.1搭載端末におけるハードウェアアクセラレーションを利用した動画再生だ。これにより、バッテリの消費を抑えながら、フレームレートを上げて動画をスムーズに再生できる。
新バージョンは、グラフィックチップとデュアルコアプロセッサを搭載した一部端末の高性能ハードウェアを活かすこともできる。Motorolaのスマートフォン「MOTOROLA ATRIX 4G」およびタブレット「MOTOROLA XOOM」、LGの「Optimus 2X」などだ。
また、Android用標準ブラウザならびにスクリーンキーボードとの連携も向上しているという。
Adobe Systemsは、デスクトップPC分野での競争力を維持するため、開発中の「Adobe Flash Player 10.3」および「Adobe Flash Player 11」についても製品の改良に取り組んでいる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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