Intelは、76億8000万ドルを投じたMcAfeeの買収を完了した。
同買収は、さまざまな取締役会および株主の承認、そして、米連邦取引委員会(FTC)や欧州委員会(EC)などの規制団体の調査を経て、米国時間2月28日に完了が発表された。
McAfeeは、Intelの完全子会社として、同社のSoftware and Services Groupに加わる。同グループを率いるのは、シニアバイスプレジデントのRenee James氏である。McAfee社長のDave DeWalt氏は、James氏の直属となる予定。
McAfeeは今後も、独自ブランドのセキュリティ製品ラインの提供を続け、独自の顧客を維持する予定だ。両社は、提携による「最初の製品」を2011年中の市場提供に向けて準備中であると述べた。
IntelによるMcAfee買収の原動力になったのは、ますます多様化する機器におけるより高度なセキュリティというニーズであった。
両社は、PC、携帯電話、テレビから医療機器にいたるまで、接続された機器の数が増加していることを指摘し、セキュリティに対する今日のアプローチでは十分ではないと述べた。また、サイバー攻撃の脅威が高まっていることからも、ハードウェア、ソフトウェア、およびサービスを組み合わせた新しいセキュリティの枠組みが求められる。
両社によると、セキュリティそのものが、高エネルギー効率性能と接続性に並ぶ必須要素として、「コンピューティングにおける第3の柱」になっているという。Intelは、OSですら関与しないハードウェアレベルでセキュリティを組み込むことにより、チップにセキュリティを実現することを、同社の構想の1つとして掲げている。セキュリティに対するこの中核となるアプローチは、組み込み製品とモバイル機器の両者に適用されるものであると両社は述べた。
James氏は声明で、「セキュリティの問題は、コンピューティングの将来の可能性にリスクを与える」と述べた。「McAfeeの買収により、世界を主導するセキュリティ製品および技術がIntelのコンピューティングポートフォリオに加わるだけでなく、モバイルインターネットへの接続をより安全でセキュリティの高いものとするための製品およびサービスの提供を専門とする、非常に優秀な人材が当社にもたらされる」(James氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス