マカフィーは2月9日、2010年第4四半期(2010年10〜12月)の「McAfee脅威レポート」を発表した。迷惑メール(スパム)発生量が2007年以来最低の水準を記録した一方で、Android搭載スマートフォンなどの新しい機器を標的にした攻撃も確認されるなど、興味深い変化が確認された。携帯端末を攻撃する“モバイルマルウェア”や脅威は数年前から出現しているが、その量や動向は無視できないレベルに達しているという。
同四半期については、マルウェアの分布にも大きな変化が現れたと分析している。マルウェアは、ユーザーが住んでいる国によって異なる傾向を示しているという。ボットネットの世界的な分布も前四半期と比べて大きく変わっている。ユーザーが直面する脅威の種類が一律ではなく、ユーザーが住んでいる国や使用している機器によって異なる状況になった。
同四半期の出来事として、ハクティビズム、WikiLeaks、Anonymous活動家グループに触れている。この政治的な動きでは、情報流出によって双方の当事者から攻撃が実行された。ユーザーや組織の立場にかかわらず、ハクティビズムとWikiLeaksの現象はしばらくの間、情報漏えい、情報流出、政治的な活動に関する議論に対して影響を及ぼすとしている。WikiLeaks以外にも世界各地でハクティビストによる活動が発生しており、また東欧諸国の捜査当局もサイバー犯罪に本腰を入れ始めている。
スパムが激減した反面、マルウェアの数は2010年末の段階で過去最高を記録したという。Koobface、偽ウイルス対策ソフト、パスワード盗用型トロイの木馬、AutoRunマルウェアなどの最近の動向も紹介している。
レポートは、メールやウェブを狙った脅威について世界各地のMcAfee Labs研究員が調査を行った最新の統計情報と分析結果をまとめている。
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