Appleは長年、進歩の名の下に機能や技術をあっさりと葬り去ってきたが、次に絶滅種リストに入るのは、同社の小売店舗で販売しているパッケージ版ソフトウェアかもしれない。
MacRumors.comは、Appleがいずれそうするつもりだと報じている。Appleのデジタルソフトウェア配信システム「Mac App Store」にユーザーを誘導するのが目的だという。2011年1月に、「Mac OS」の最新バージョン「Mac OS X 10.6 Snow Leopard」のユーザー向けに開設されたばかりのMac App Storeは、次期OS「Mac OS X 10.7 Lion」の中心的な位置付けとなるものだ。
MacRumors.comが指摘するように、Appleの300を超す小売店舗でパッケージ版ソフトウェアが占めている余分なスペースをなくせば、アクセサリなどのより稼げる製品の売り場を増やせる。またこうした措置には、Mac App Storeを通じてソフトウェアを購入するエンドユーザーを増やす効果も期待できる。Mac App Storeでは、Appleが売り上げの30%を受け取る仕組みになっている。
この噂にさらに信憑性を与えているのは、Appleが「MacBook Pro」の光学ドライブを排除したモデルを開発しているという2010年11月の報道だ。Appleは重量とサイズ低減のため「MacBook Air」シリーズで光学ドライブを排除しており、「Mac mini」のサーバモデルでも同様の措置をとっている。この方針が今後、Appleの他のポータブル製品にも広がるのだとすれば、インストールに追加ハードウェアを必要とするような形式でソフトウェアを販売するのは確かに的外れなことと思える。
Appleのソフトウェアのインストールに関して、光学ディスクを搭載しないMacBook Air最新版では、システムソフトウェアのリカバリ版とバンドルアプリケーションをUSBメモリに収めて出荷製品に同梱する形で対応している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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