エジプト政府当局は、同国でのインターネットサービスを復活させた。エジプトでは、2011年1月第5週に反政府勢力の抗議行動が起きた後、5日間にわたりネットが遮断される事態となっていた。
ネットモニタリング企業のRenesysは米国時間2月2日のブログ投稿で、「エジプトのインターネットプロバイダーは、協定世界時9時29分31秒(カイロ時間午前11時29分)にインターネットへ戻ってきた」と述べた。
実際、在カイロ米国大使館、エジプト中央銀行、エジプト証券取引所など、さまざまなエジプトのウェブサイトが利用できるようになっている。また、エジプトとインターネットを話題にするTwitterのツイートも急増している。
カイロに拠点を置く人権保護活動家のDalia Ziada氏は2月2日、「インターネットがエジプトに戻った!ついに!」とツイートし、さらに、「私の受信箱には電子メールが500件以上も入っている。大変!」と続けた。
インターネットアドレスの割り当てを監督する欧州の組織RIPEによるエジプトのインターネット統計では、トラフィックをエジプトのインターネットに誘導するルータがサービスを復旧するとアナウンスしたときに、エジプトのネット運営が回復したことが確認できる。
エジプトでインターネットアクセスが回復した前日の2月1日には、30年間権力の座にある同国のHosni Mubarak大統領が再選を目指さないことを約束していた。
一方、エジプト軍は2月2日、数日間にわたって続いている抗議行動を終わらせるよう呼びかけた。
英BBCの報道によると、軍当局者はテレビで次のように述べたという。「皆さんのメッセージは届いています。皆さんの要求は伝わっています。(中略)皆さんには、エジプトに普通の生活を取り戻す力があります」
エジプトのネット弾圧を受けて、GoogleがTwitterと連動して音声通話をツイートに反映させるサービスを公開するなど、ネットの遮断に対処する独創的な措置が講じられていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス