給与明細書配信ソフト「Web給金帳」、キヤノン製複合機での出力が可能に

田中好伸(編集部)2011年02月03日 11時00分

 インターコムとキヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は2月3日、インターコムの「Web給金帳 V3」のオプションとして、キヤノン製複合機(MFP)「imageRUNNER ADVANCE」で給与明細書などを受け取れる「Web給金帳 V3 for MEAP Web オプション」を開発、販売を開始したと発表した。キヤノンMJの販売会社であるキヤノンシステムアンドサポートから販売される。価格は8万4000円。

 Web給金帳は給与や賞与などの明細書を電子化してPCや携帯電話、スマートフォンなどに自動配信するWindows用パッケージソフト。今回のオプションを活用すれば、企業の各拠点に設置されているimageRUNNER ADVANCEを情報端末として、給与明細を配信できる。PCや携帯電話、スマートフォンへの配信に加えて、従業員は都合の良い時にimageRUNNER ADVANCEのタッチパネルを操作して明細書を表示、閲覧、そのまま印刷できる。

 2007年の所得税法改正以降、企業のコスト削減の一環として給与や賞与の明細書と源泉徴収票の電子交付が普及しつつあるが、一般的な明細電子配信システムはPCをベースにしている。そのため、従業員1人にPC1台という環境にない企業では導入が難しいのが実情だ。

 今回のオプションは、PCよりも広く普及している複合機に注目。複合機を銀行のATM(現金自動預払機)と同じように操作して、受け取ることができる。個人に設定されたパスワードを複合機のタッチパネルで入力して、明細書を閲覧、出力できる。従業員本人がその場で明細書を取得することから、誤配布や盗み見などのトラブルがないという。

 従業員に1人1台PCがないといった環境のほかに、従業員の自宅にもPCがない、携帯電話への明細配信に抵抗があるといった環境も想定。具体的には、工場勤務の従業員の明細電子化が難しい製造業、パートやアルバイトの出勤日時がバラバラで手渡しが難しい流通や外食、夜間に勤務しているヘルパーへの明細手渡しが難しいという介護福祉などだ。

 Web給金帳 V3 for MEAP Web オプションは、imageRUNNER ADVANCEのタッチパネルのブラウザから外部アプリケーションの機能を利用する連携用プラットフォーム「MEAP Web」のソフトウェア開発キット(SDK)である「MEAP Web SDK」で開発されている。

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