ヤフーは1月25日、2011年3月期第3四半期(2010年10-12月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比5.8%増の750億円、営業利益は同13.0%増の411億円、経常利益は同13.6%増の413億円、純利益は同18.4%増の247億円だった。売上高、利益とも過去最高を記録した。
メディア事業では検索連動型広告「スポンサードサーチ」と興味関心連動型広告「インタレストマッチ」を含むリスティング広告の売上高が前年同四半期比、前四半期比ともに増加した。旅行関連や通販関連企業の広告出稿意欲が拡大したことに加え、化粧品関連、インターネット情報関連企業の出稿も増加したという。
ディスプレイ広告は大手広告主による出稿が拡大し、「ブランドパネル」の売上高が前年同四半期比、前四半期比ともに大幅に増加。過去最高の売上高となった。特にターゲティング商品、モバイル向け商品への出稿が増加し、売上増に貢献したという。
eコマース事業では「Yahoo!ショッピング」取扱高の伸びに加えてゲーム関連事業が売上増に寄与した。Yahoo!ショッピングでは、Tポイント連携キャンペーン、ZOZOTOWNとの提携などの施策を実施した。四半期における取扱高が前年同期比で2割以上増加したという。また、「戦国IXA」「Yahoo!モバゲー」などの新たなゲームサービスの投入により、有料デジタルコンテンツの売上高も増加した。Yahoo!モバゲーは「Yahoo!メール」や「mixiチェック」との連携、人気タイトルの追加により利用者数が増加し、1月3日に200万人を突破した。
ヤフー代表取締役社長の井上雅博氏は決算説明会で、「非常に順調な四半期」と語り、第4四半期も好調を維持できるとの予想を示した。第4四半期は、売上高で734億円〜772億円、営業利益で391億円〜414億円、経常利益で392億円〜415億円、四半期純利益で231億円〜245億円を見込む。
検索エンジンを米YahooのYahoo Search TechnologyからGoogleに切り替えたことで、検索クエリ、CTR、広告単価などの指標に変化があったかとの質問には、「KPIの変化を大きくしないために、時間をかけて少しずつ入れ替えていった。切り替えた後に大きく変わったことはない。少なくとも心配いただくような変化はない」と説明した。さらに「ウェブ検索の占める割合がだんだんと減ってきているのが、いまの検索に起きていること。ウェブ検索以外の差別化にヤフーも独自に取り組んでいく」と語った。
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