Appleのスレート「iPad」が与えたインパクトについて聞かれると、Microsoftは表向きには、「iPad?iPadがどうかしたのか?」というスタンスをとっている。だが、Microsoftはパートナー企業が2011年にスレートで攻勢するための準備を進めているようだ。
iPadはビジネス分野に着実に進出をはじめており、Microsoftは提携する再販事業者が身を守るためのマーケティング資料を提供している。先日、「Microsoftの商用スレートPC」と名付けられた2010年12月付けのPowerPoint資料を見せてもらう機会があった。これは、Microsoftが自社スレート戦略をビジネスユーザーに説明するための資料として、パートナーに配布しているものだ。
資料中、スレート向けに最適化された初のバージョンといわれている「Windows 8」や「Windows Next」という文字は見当たらない。また、バージョン1.0という状態ではあるが、スレート端末向けとしては、Windowsよりも優れていると一部が評価する「Windows Phone OS」も見当たらない。
その代わり、MicrosoftはiPadに対抗するものとして「Windows 7」が動くスレートやタブレットを位置づけるよう奨励している。資料では、iPadにコミットしていないユーザーはもちろん、すでにiPadにコミットしているビジネスユーザーにどうやって売り込むかを提案している。
iPadは多くのユーザーを魅了しており、Microsoftとパートナー企業もこの動きをだまってみているわけにはいかなくなってきた。先に行われたAppleの業績発表カンファレンスコールで、Appleは直近の四半期で730万台のiPadを販売したことを明らかにしている。Appleによると、Fortune 500企業の80%がiPadを実装中またはパイロット中という。iPadが「コンピュータ」カテゴリに入るのであれば、iPadの販売台数の結果、Appleは世界ナンバー2のPCベンダーとなるのだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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