UPDATE AppleのSteve Jobs氏が2年で2度目の医療休暇に入る予定である。しかし、同社の最高経営責任者(CEO)の職にはとどまり、戦略的な意思決定に従事するという。
Appleの今後の経営責任の移行計画に対する投資家らの懸念が続く中、最高執行責任者(COO)であるTim Cook氏が、会社の運営業務を統括する予定である。
米国時間1月17日は米国の祝日であるため、株式市場は休場している。Appleは米国太平洋時間18日午後1時に2011会計年度第1四半期の決算を発表する予定となっている。
膵臓ガンを克服したJobs氏は2009年前半に、治療を受けるために医療休暇をとった。同氏は当時、6カ月間の休暇に入ると発表し、予定通り6カ月後に、フルタイムでの職務に復帰した。
現在55歳であるJobs氏は今回、復帰時期を明らかにしなかった。以下は、Appleが17日午前に公開した、同氏が従業員宛てに送信した電子メールの内容である。
チームの皆さん
わたしの要望が取締役会に受け入れられ、療養に専念することができるように医療休暇が承認された。わたしはCEOの職を続け、主要な戦略的意思決定に従事するつもりである。
Appleの日々のすべての業務の統括は、Tim Cook氏に委任した。Timをはじめとする経営幹部チームが、われわれが2011年に予定しているエキサイティングな計画の実施に向けて、素晴らしい仕事をしてくれると確信している。
わたしはAppleをとても愛しており、できるだけ早く復帰したいと考えている。それまでの間は、わたしの家族とわたしのプライバシーを尊重してくれることを心より願っている。
Steve
Jobs氏は2009年1月、ホルモンバランスが崩れ、特定のタンパク質を摂取する体の機能が低下していることを明らかにした。同年4月には、肝臓移植手術を受け、7月上旬に職務に復帰した。当時の休職中に同社の運営業務を代行したのもCook氏で、その間に「iPhone 3GS」の発売と、最終段階にあった「iPad」の製造を統括した。
2年前の発表の前には、Jobs氏の健康問題に関する憶測が飛び交っていた。同社の2008 Worldwide Developers Conference(WWDC)に姿を見せたJobs氏は、かなり体重が減少している様子だった。AppleとJobs氏は、同氏の健康は「プライベートな問題」であるとし、それに関する質問には一切答えなかった。
今回の発表の前には、そうした憶測は流れていなかった。Jobs氏は、Appleの新製品発表時には必ず姿を見せており、最近では2010年10月、最新の「MacBook Air」と「Mac OS X Lion」を発表するイベントに登場した。同氏は今週、Rupert Murdoch氏とともにiPad専用新聞「The Daily」のローンチを発表するため、サンフランシスコで開催されるイベントに登場する見込みだったが、同イベントは先週後半に、延期が発表されている。
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