日本ベリサインとNTTレゾナントは1月13日、NTTレゾナントが運営するポータルサイト「goo」のウェブ検索結果でベリサインが提供する「ベリサインシール」を表示できるようになったことを発表した。
gooのウェブ検索結果でベリサインシールが表示されているウェブサイトは、ベリサインによってウェブサイト運営者の実在性が確認されるとともに、マルウェアスキャンに合格したウェブサイトであることを、ネットユーザーに一目で認識させることができる。ウェブサイト管理者にとっては、自社のウェブサイトが安全・安心であることをネットユーザーに視覚的にアピールできる。
これまでは、フリーのウイルス対策ソフト「AVG」の「Link Scanner」と呼ばれるプラグインを追加して「Internet Explorer(IE)」と「Firefox」で、GoogleやYahoo!、Bingで検索した場合に、ベリサインの「VeriSign Trust Seal」を導入するウェブサイトは、ベリサインシールが表示されていた。今回は、ベリサインシールとgooを連携させることで、プラグインがなくても表示させることができるようになっている。
gooのウェブ検索結果でベリサインシールを表示できるのは、VeriSign Trust Sealを導入したウェブサイトだ。VeriSign Trust Sealは、ベリサインが2010年7月から提供している製品。VeriSign Trust Sealを導入したウェブサイトは、ベリサインから1日1回マルウェアに感染していないかどうかチェックされる。マルウェアへの感染を検出した場合には、ベリサインから管理者に通知される。
VeriSign Trust Sealは、「ドライブバイダウンロード」と呼ばれる攻撃手法への対策としても注目されている。ドライブバイダウンロードは、脆弱性のあるウェブサイトにマルウェアが埋め込まれ、そのウェブサイトを閲覧しただけでマルウェアがPCに自動的にダウンロードされるものだ。エンドユーザーはマルウェアがダウンロードされたことに気付かないという特徴がある。2009年から増加しており、その代表格が「Gumblar」とされている。
ベリサインシールは、VeriSign Trust Sealと「ベリサインセキュアドシール」の総称。ベリサインセキュアドシールは、ウェブサイトとエンドユーザーとの通信が暗号化されていることを証明する「SSLサーバ証明書」導入の無償オプションとしてウェブサイトに貼り付けることができる。
ベリサインの安達徹也氏(SSL製品本部SSLプロダクトマーケティング部部長)は、ベリサインシールのメリットとして「ネット上で最も認知され、信頼されたセキュリティマーク」と説明する。ベリサインシールがウェブサイトにあることで「ウェブサイトの訪問者に安心感を与えることができ、訪問から購入にいたるコンバージョン率を向上させることができる」(安達氏)としている。
ベリサインでは、「SSLサーバ証明書は暗号化など高いセキュリティが必要なサイトに提供するもの。VeriSign Trust SealはSSL通信を必要としない、あるいは利用できない小規模サイトに“信頼をアップさせる”方法として提供しており、SSL通信だけでは防ぎきれない、マルウェアなどのセキュリティリスクへの対応策になる」(安達氏)と説明している。
今回はgooとの連携だが、同社は「ほかの検索エンジンとも連携していきたい」(代表取締役社長の古市克典氏)と説明している。
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