「日本の顧客は、“ネットワークにはCisco Systemsが最適”“ストレージはどのような組み合わせでも大差がない”といったような固定概念を持っている。日本HPでは、こうした固定概念を覆していきたい」--日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は1月6日、2011年のサーバ製品事業の戦略について説明会を開催、同社 エンタープライズサーバー・ストレージ・ネットワーク事業統括 サーバーマーケティング統括本部 統括本部長 上原宏氏が、戦略の要は顧客の固定概念を覆すことにあるとした。
上原氏は、上記に挙げたネットワークやストレージに関する固定概念のみならず、ほかにも「Linuxは安価でUNIXは高価」「サーバ仕様の詳細カスタマイズは不可能」「国内公共システムといえば国内ベンダー」「無停止システムは高価で非オープン」「データベースには選択肢が少ない」といった考えが存在すると指摘。こうした固定概念にとらわれないよう、日本HPでは同社サーバにプラスしてストレージやネットワークなどを提案する「ServerPlus戦略」を推進し、「日本の顧客のインフラアドバイザーカンパニーになる」(上原氏)としている。
そのため日本HPでは、まずサーバマーケティング組織を統合した。これまでは、無停止型サーバの「HP NonStop」、UNIXサーバの「HP Integrity」、x86サーバの「HP ProLiant」という製品ごとにマーケティング組織が分かれていたが、それぞれのチームを統合したことで「顧客にとってより最適な製品が何なのか、わかりやすくなった」と、日本HP エンタープライズサーバー・ストレージ・ネットワーク事業統括 サーバーマーケティング統括本部 製品戦略室 室長の山中伸吾氏は言う。
「ユーザーは自分の使っている製品以外のことにはあまり詳しくなく、同じ製品を使い続けることが多い。だが今回サーバマーケティング組織が統合したことで、これまで担当外だった製品を利用している顧客とも接触する機会が増え、システムによってはNonStopよりIntegrityが合っているのではないか、といったケースがあることに気がついた」と山中氏。これまでHPでは、カスタマーチョイスを最優先として顧客に好きな製品を選んでもらっていたが、「実はどれを選べば良いのか悩んでいるユーザーは多い。顧客任せにするのではなく、HPがユーザーにとってどの製品が最適か、きっちり説明していくべき」と山中氏は話す。
また、「ネットワークにはCisco Systems」といった固定概念を覆すために、日本HPではServerPlus戦略でそれぞれ個別の施策を提案している。
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