信用が失われるのは簡単で、修復するのは難しい。しかしリーダーにとっては、まず信用がなくては、ビジョンや目標などほとんど無意味だ。
幸い、20年の調査によって得られた、具体的、建設的、かつ思いやりのある行動を取るための実績のある7つのステップがある。
これらの7つのステップを実行すれば、勇気を奮い立たせ、失われた信頼を取り戻し、熱意が高く活力のある従業員を率いて前に進むことができる。
1.何が起こったかを調べ、それを認める。信用が失われると、多くの人はその衝撃を喪失として受け止める。以前そうであったこと、そうなっていたかもしれないことが失われたと感じるのだ。従業員がその喪失感に、どう対処しているかを感じ取ること。彼らの経験を受け入れ、彼らにとって何が重要なのかを聞き出し、彼らの視点が重要であることを示す。その際、必ず顔をつきあわせて話をすると同時に、信用を測る組織的な調査などの、目に見えるツールを活用すること。
2.感情が表面に出るようにする。従業員に感情を表現しても脅威を感じない環境を与え、その感情への対処を始める。フォーカスグループ、チームでの打ち合わせ、1対1の会話は、安全に議論できる場を作り、従業員の感情が地下に潜ってしまわないようにする役に立つ。
3.支援を与え、自分も支援を得る。従業員がどこに問題があるかを認識し、誰かを責めることから問題解決に移行するのを助ける。この際、盲目的に進もうとする人が出ないように気をつける必要がある。重要な情報や考え方を共有し、従業員が自分は問題に関わっていると感じ、「情報を知らされている」と思えるようにする。また、自分自身も、同僚のリーダーやメンター、管理職を指導するコーチなどの支援を得られるようにする。
4.それまでの経験について考え直す。経験をより大きな視点から問い直す。従業員が問題の全体像(一連の経営判断の背景など)を理解できるようにし、その上で彼らにどのような選択肢やチャンスがあるのかを、潜在的な利益も含めて考えられるようにする。
5.責任を引き受ける。何が自分の責任であるかを認める。経験から得られた教訓と、現在の状況を改善するために、自分ができることを見定める。自分の行動を説明できるようにすると同時に、他の者が自分の責任を取り、説明責任を果たすのを助ける。
6.自分や他人を許す。許すというのは、言い訳をするという意味ではない。失われた信用の影響を認め、それを克服するだけでなく、そこから学び、よりよい形で前に進むと約束することだ。他の人に、「許してもらうためには何が必要か」と尋ねるといい。それに加え、まず自分自身を許す必要がある場合には、同じ質問を自問自答すべきだ。
7.過去を水に流して前進する。覚えていることと、「囚われる」ことは違う。従業員は起こってしまったことを忘れないかも知れないが、過去に囚われるよりも、前進することを選ぶかも知れない。従業員が過去を水に流し、責任感を共有して前進できるように助ける。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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