米国コロラド州のレイクウッド市は最近、従業員が選ぶ「最高の職場」に選ばれた。これはDenver Business Journalが毎年行っているコンテストの8回目であり、2010年には知名度の高い「巨大企業」を、公的機関が打ち負かした形となった。こうした企業は、常夏の楽園への旅行を含む、さまざまなインセンティブや手当を、従業員に提供しているにも関わらずだ。
どこの公的機関にしても、このようなコンテストに勝つのは珍しいことだ。特に、米国中の州や市の多くが厳しい経済状況にあり、収入減に対応するために勤務時間を短縮したり、職員が望んでいない自宅待機を実施している状況では、なおさらだ。
わたしはレイクウッド市の市政担当官であるKathy Hodgson氏に話を聞き、今回の勝利の背景に何があるのかを探ることにした。そこでわたしが聞いた明快で簡潔なコメントは、どんな組織の指導的立場にある人にも通用するものだった。
1.成長のチャンスを提供する。Hodgson氏は約30年前に、レイクウッド市でのキャリアをライフガードから始めた。その後、同氏はより責任のある仕事へと移っていき、出世の階段を上っていった。そして1年半前に、その頂点を極めた。
同氏は、職員が長期的なキャリアに関する判断を、雇用者と一緒に行えると思っていることが大切だという、強い信念を持っている。特に、今のような環境ではこれが重要だという。
2.将来に向けて人材を育てる。人に関する計画は、「トップダウン」でも行われる。レイクウッド市は将来のリーダーを見極め、それらの人材に成長のための新たな挑戦を与えようとしている。後継者の育成は、継続的に行われている。もちろん多くの組織は、同じことをしていると主張するだろう。しかし近年では、組織のリーダーや人事担当役員と話をしても、長期的な計画について話を聞くことはあまりない。
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