Microsoftはウェブ開発者に対し、新興のHTML5技術に手をつけ、使い慣れるのに役立つ手段を提供したいと考えている。
Microsoftは米国時間12月21日、独立したサイト「HTML5 Labs」を立ち上げた。同サイトでは、最先端ではあるが未完成の2つのHTML5技術、「Web Sockets」と「IndexedDB」のデモコードなどが提供される。いずれかの仕様でサイトを構築してみたいと考える開発者は、コードの提供を受けられる。Microsoftはそれぞれのコードについて、HTML5の安定した構成要素になるまで、改良があり次第アップデート版を提供していく予定だ。
Microsoftの相互運用性戦略チーム担当ゼネラルマネージャー、Jean Paoli氏は2010年12月第3週に米CNETの電話取材に応え、ウェブ開発者は新型のコードについて、市場に登場するよりずっと前に試して使う必要があり、HTML5 Labsはそうしたニーズに対応するために誕生した、と述べた。しかし何より、HTML5への問い合わせが多く寄せられたという。
Paoli氏は次のように述べた。「われわれは大勢から、HTML5はいつ準備が整うのかという質問を受けている。われわれの回答は、『Internet Explorer(IE)9』を使えば、今日からでもHTML5の利用環境が整う、というものだ。IE9の中では、HTML5の安定した部分は何であれ利用可能だ。また、実験段階のものについては、プロトタイプを使って触れたり試したりできる」
Paoli氏は、プロトタイプは製品版サイトでは決して使用してはならないと述べた。このような注意を促す理由は(プロトタイプの呼び名は別として)、こうした技術標準はとにかく未完成であり、あるときプロトタイプを組み込んで作ったサイトが、アップデートが出た途端に全く動かなくなるということもよく起きるからだ。
「安定した技術標準と言えるものができるまで、半年、1年か、さらには1年半、2年とかかることもある。そのため、今日のブラウザベンダー各社は、新興の標準をサポートすることを示すか、安定した標準をサポートする製品化可能なプラットフォームを開発者に提供するかを、選択しなければならない」(Paoli氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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