JVC・ケンウッド・ホールディングスは12月16日、新ネットワークサービス「MELINK(エムイーリンク)」に対応した、オールインワンAVシステム「RYOMAX(リョーマックス) RY-MA1」(RY-MA1)を発表した。オーディオ、ビデオ、通信を融合させた製品になる。発売は2011年2月上旬。価格はオープンだが、店頭想定価格は16万円前後になる。日本ビクターが手がけるJVCブランドから発売される。
RY-MA1は幅440mm×高さ85mm×奥行き222mmの本体に、500GバイトのHDD、Blu-ray Discレコーダー、地上、BS、110度CSデジタルチューナ2系統、FM/AMチューナ、Wi-Fiを一体化したAVシステムだ。テレビ番組の視聴や録画ができるほか、音楽再生、FM/AMチューナによるラジオまで聞くことができる。
JVC・ケンウッド・ホールディングス執行役員常務・新事業開発センター長の前田悟氏は「私は今までなぜテレビにオーディオの機能が入らないのか、と思っていた。それはメーカーのビジネスグループが分かれているため、入っていないのが当たり前だったからだ。ではオーディオライフはもうないのか、というとそんなことはない。テレビとラジオのシームレス化により、ラジオをテレビでも簡単に聞ける環境を作れば、新たな独創性ある製品を作り出せると思っている」と、RYOMAX開発に至る経緯を話した。
Blu-ray Discレコーダーの機能を持ちながらラジオを聞けることが特長で、新ネットワークサービスMELINKに対応する。FM/AMチューナもしくはMELINK経由で音声番組の録音も可能。テレビ番組(DRモード)とラジオ番組を同時に録画、録音するなど、RY-MA1ならではの使用もできるとしている。
MELINKは、金沢工業大学が主催する「新メディア・プラットフォーム協議会」が始めるインターネット経由の音声情報サービス。ラジオ番組のサイマル音声と付加情報を取得できるサイマルチャネルと、SD動画付き独自番組と付加情報、QRコードなどを取得できる専門チャネルといったサービスを提供する。両サービスともに無料チャネルとして提供するとのこと。今後は携帯電話へのリンクや物販なども検討するとしている。
インターネット経由で音声情報を取得するため、難聴取地域での聴取が可能になるほか、番組情報や映像などの付加情報を得ることができる。また、地域限定機能を設けているため、地域に密着した情報を送信することも可能だ。
発表会場では、エフエム東京、横浜エフエム放送といったラジオ局や、ファッションTVを手がけるJFCC、OH!Mikeyを提供するエス・エス・エム、ビクターエンタテインメントらが、デモコンテンツを配信していた。今後は1月下旬にプレサービスをスタートする予定だ。
JVC・ケンウッド・ホールディングスは、今後の展開としてMELINK機能を内蔵した「TUNER BOX」を展開するほか、モバイルシーンに特化した商品を市場に投入するとしている。
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