アップル、「iTunes」の楽曲試聴時間を90秒に

文:Steven Musil(CNET News) 翻訳校正:編集部2010年12月10日 09時28分

 「iTunes」での楽曲試聴時間が、ようやく少し長くなった。

 Appleは約束どおり、米国の「iTunes Store」において、長さが2分30秒以上の楽曲のサンプル試聴時間を30秒から90秒へと延長した。The Black Eyed Peasの「The Time(Dirty Bit)」やColdplayの「Christmas Lights」など、同サイトのトップセラーシングルの多くが、米国時間12月8日夜の時点で90秒間のサンプルを提供している。

 楽曲サンプルの試聴時間は、消費者が楽曲をオンラインで購入するかどうかを決断するための鍵となることが明らかになっている。ロバートモリス大学の研究者らは2009年、消費者は、約60秒間試聴できた場合、および、「品質の高い」バージョンにアクセスできた場合、その楽曲を購入する傾向が高いという調査結果を発表している。

 Appleは11月、長さが2分30秒以上の楽曲のサンプル試聴時間を30秒から90秒に延長する予定であることを認めた。それよりも短い楽曲については、サンプル試聴時間は30秒間のままとなる。Appleは、音楽レーベル各社に送付したこの変更を通知する書簡において、「皆さんの楽曲を、潜在顧客により長く試聴してもらうことにより、購入件数が増加するとわれわれは信じている」と述べた。

 米CNETのGreg Sandoval記者が8月に最初に報じたとおり、Appleはサンフランシスコで9月1日に開催された記者向けイベントで、サンプル試聴時間の延長を発表する予定であった。しかし、米音楽出版社協会(NMPA)が、Appleは適切なライセンス提供に向けた音楽出版各社との交渉を経ておらず、楽曲の試聴時間を延長する権利を有していないと同社に通達したため、発表は延期された。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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