ソフォスは12月7日、同社が提供する無料のMac用ウイルス対策製品「Sophos Anti-Virus for Mac Home Edition」のユーザーが15万人を超えたとして、ユーザーの報告から遭遇する可能性のある最も一般的なマルウェアについて発表した。
11月から公開されている同ソフトは急激にユーザーが増加しており、ピーク時には1秒間に約1件の割合でダウンロードされたという。同ソフトで報告された約5万件のマルウェア情報をまとめたところ「Mal/ASDFDldr-A」がトップとなった。このマルウェアは、「Microsoft Media Player」のスクリプティング機能を利用して、ユーザーのウェブブラウザ上で目的の映像を再生するのではなく、感染サイトにアクセスするように仕向ける。
また、Javaベースの攻撃も数多く含まれていた。これらは明らかにマルチプラットフォーム対応の攻撃であり、ドライブバイ攻撃にあったPCのインターネットキャッシュ内で発見されている。これらの多くは、Windowsベースの脅威ファイルをWindows PCにダウンロードさせることを目的としているようだが、Macベースの脅威をMacにダウンロードさせるよう変更することも容易だという。
Mac OS X専用のマルウェア(「OSX/Jahlav」と「DNS Changer」)も含まれている。これらは良く知られているMac向けのトロイの木馬であり、通常はBitTorrentのサイトに隠されていたり、ダウンロードされる動画や動画参照用のプラグインに埋め込まれている。
ソフォスでは、現在のところMacのマルウェアはWindowsほど多くは見つかっていないが、この状況は絶対的なものではなく、ユーザーが保護対策を行わないままでいられる状況ではなくなってきているとしている。ユーザーが適切に保護対策を行わないと、サイバー犯罪者の格好の標的となって攻撃事例が増えてくることは確実としている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス